UFO

 UFOを見たことがあるというとかなりどん引きされるかもしれない…。といいながらちょっと聴いてくださいよ、僕の目撃体験。
 最初に見たのは大阪の守口市にある某幼稚園にいたときのこと。たぶん1971年です。夏の暑い時期で、教室の中でボーっとしていると(当時暗かったので、だいたいそんなかんじ)突然の園内放送。「円盤です! 円盤が出ました!」白髪のおばあさんだった園長先生がテンションを上げまくりながら放送しているのです。「エーッ!」2階の教室の窓からグランドを見下ろすと、その向こうにある教員室から園長先生が叫んでいるのが見えました。
 どっとグランドに出てくる園児達。僕も急いでグランドに出ました。
 そこで見たんです。あいつを!
 幼稚園のほぼ真上に近い上空で滞空しているそのUFOは3機(ここがあまりにも古い記憶で、もしかしたら4機だったかも)、500メートルくらいしか離れてないように感じるくらい近くで、ほんの少しだけゆらゆらと揺れながら停まっていたのです。形は球体というよりは「皿」に見える形で、逆光にもかかわらず黄色く光っていたので自分から発光していたんでしょう。窓とかそういうものは全く見えませんでした。それぞれのUFOは微妙に動きながらも等間隔をキープしていました。
 当分口を上げながら上を向いて見ていたのですが、そこは子供のこと、疲れてきちゃいまして、なんか大きな動きもないので教室の中にいったん戻りました。
 数分経ってもみんな見ているのでまだいるのかと思ってまたグランドに出てみましたが、その時ちょうどUFOが動き出したところで、あれよあれよという間に高く登っていって、太陽の下あたりに消えていきました。
 その時幼稚園にいた人間は全員見たし、誰か先生が写真に撮っていた可能性もありますが、気球や鳥などの見間違いなどではなく、明らかに間近にいる物体としての「質感」が感じられました。子供ながらに怖かったです。

 その次に見たのが大阪の八尾市にある某小学校で4年生の時。
 忘れもしない算数の時間で、計算が苦手な僕は窓際の席にいたこともあって授業を聞かずに外の景色を眺めていました。
 その教室は校舎の3階にあり、天気も良くて民家の屋根が遠くまで見えるようなロケーションだったのですが、ある時突然すっと上から視界に入ってくる「何か」が降りてきました。あまりに予想もしない物が自分の目線くらいにまで降りてきて、一瞬自分が何を見ているのか理解できませんでしたが、明らかにそれはUFOでした。
 形状はいわゆるハンバーガーに似ていて、上下のパンの部分が鉛のような金属の色。そして真ん中に黒い帯の部分があり、丸い窓というか穴のようなものがたくさん並んでいるように見えました。そして本体の下から何か煙のようなものが地面に降りていくのがほんの少しだけ見えたのです。
 それはかなり至近距離でした。間違っているかも知れませんが300〜500mくらい先。動きは結構速かったです。
 急いで隣の席のN君に目で合図を送りました(先生はすごく怖い人だったので声を出せなかった)。気がついたN君はどんどん離れていこうとしていくその物体を一瞬だけでしたが目撃しました。僕も見ていた時間はとても短く、ほんの10秒ほど。しかし強烈な体験でした。

 7〜8年前に原宿の駅前の歩道橋を渡っていたら、みんな空を見上げていたので、何かなと思ったらUFOでした。でも僕が見たときはずいぶん遠いところにまで移動していてただの点みたいにしか見えなかった…。これは見たうちにははいりませんね。周囲のリアクションによると、最初はかなり近い距離ではっきりと見えていたそうです。

 言っておきますが、僕はスピリチュアルなものには一切興味はありません。こういう問題に、スピリチュアル系といわれる人たちはなぜか「自分」を介在させるのがどうも賛同できないのです。言ってみれば「スピリチュアルとワタシ」です。「輪廻」という精神世界が「ワタシ」と結びつくと「過去世リーディング」となり、「前世占い」となります。同じくUFOも「ワタシ」と結びつくことで「宇宙人コンタクト」になり、近隣の星団からやってきた特定の固有名詞を持つ宇宙人に自分探しを手伝ってもらうはめになってしまうのです。
 しかしUFO問題は決して「ワタシ」が介在するような問題ではないはずです。僕がいてもいなくてもUFOは存在し、存在しないのです。
 一応自分でも確信の持てる目撃体験がある以上、UFOの存在を頭ごなしに否定するようなカタいことは言えなくなっているのですが、かといって「UFOなんているわけがない」という人をあえて説き伏せようなどとという気もさらさらないのです。僕が見た物が何かの見間違いだったという人がいてもそれはそれでいいと思っています。ただスピリチュアルな現象としてはUFOをとらえられない、そこだけははっきりと言っておきたいです。

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逆走

 都内だったらどこでも自転車で行きますよ! もちろん晴れていたらだけど。ここ2〜3年はそんな日々が続いています。自転車で10キロ以上も走るなんてさぞつらかろうなんていう思いは、実は僕も乗る前まではそう思っていました。でも自転車って直接風を受けて自分のペースで走れるから結構気持ちいいんですよね。
 自宅からよく行く場所まではお決まりのコースがあって、その間にはいろんな出来事があります。最近特に目につくのはマナーの悪い自転車乗りの方々です。
 自転車は本来歩道を走ってはいけなくて車道を走ることに法律ではなっているのですが、実際問題車道を走ると危ないことが多いです。そこでみんな歩道を走っているのですが、おまわりさんがそれを見つけても注意なんかしません。ほとんど常識になっているのが実情です。
 それでもスピードの出るスポーツ自転車は逆に歩道を走った方が怖いので、「安全」な車道を走るのですが、中にはこの車道を「右側通行」してくるやつがいます。歩道と同じノリで車道を走っているんですね。要するに逆走ですから真正面からから相手が走ってくる。これ危ないですよ。しかも逆走してくるやつに限って道を譲ってくれません。お前がどけといわんばかりの表情をしてます。多分右側通行しちゃいけないことを知らないだけだと思うのですが、ケータイでメールを打ちながら夜中に無灯火で自転車こいでるやつとか、世の中結構規範意識が欠如してます。
 あと自転車は信号を守りません。10年くらい前までは信号無視は大阪の専売特許で、東京は小さな信号も律儀に守って渡る行儀のいい街だと思っていましたが、今はどちらも違いがなくなりました。自転車だとさっさと渡れるから信号無視も問題ないと思っているんでしょうけど、実際自転車の交通事故は年々増える傾向にあるようです。皆さんも気をつけてくださいね! 僕はローディーの模範となるべく、信号は必ず守るようにしています。あと自動車とかバイクの方々にも自転車をフェアに走らせてもらう意味で、自転車は信号を守る必要があるのです。信号を無視する自転車は自動車の人たちから差別的に扱われ、車道が走りにくくなるのです。
 
 あー、なんか説教くさくなってきましたけど、ぼやくのはこのへんまでにして、もうすぐ「パリ〜ルーベ」という自転車ロードレースが始まります。古い石畳の上を砂埃にまみれながらロードバイクで走るというレースで、ガタガタ道をものすごいスピードで走るので自転車のメカトラブルやパンクが続発、選手も転んでけが人続出と言う過酷なレースです。日本でのオンエアはJ-SPORTS(スカパー、ケーブル等)のみ。ツール・ド・フランスばかりが自転車ロードレースじゃありません! 今年はどうなるのかな。
パリ〜ルーベ2008

下は2006年のパリ〜ルーベで、ヒンカピー選手(米国)のカーボン製コラム(ハンドルの軸)が折れてしまった衝撃の瞬間。こんなことばっかしです、このレースは。

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Korg SDD-3000のコンデンサー交換

SDD-3000
 僕の愛用ディレイKorg SDD-3000は1983年生まれと、もしかしたらここを読んでいくださっている方よりも年上かもしれない老人マシンです。
 入手したときにはもう殆ど死にかけといった感じで、殆どのボタンはまともに動かず、つまみというつまみがガリっていて、しかも大量の残留ノイズを発生する殺人マシンでした。
しかしこいつのサウンドがなんとも味があって、決してプラグインなんかでは出ない、独特の歪み感と存在感があるのです。なんとかこいつを復活できないものかと数年にわたってボチボチと手を加えてきました。今では75%くらいの体力まで回復してきましたのでちょっとここでその経緯を報告したいと思います。

 まず最初に問題だったのはディレイタイムを変更するためなどに使われている四角いタクトスイッチです。これが完全にダメになっているものもあって、なんとか新品に交換しようとしました。
 分解して調べてみると、スイッチ自体はアルプス社製の汎用部品であることが判明。カタログから調べると今でも製造されている部品だと言うことが分かりましたが、秋葉原を探しても全然見あたりません。しょうがないのでこれはメーカーから直販で買いました。

 次がプログラムメモリ用の基板取り付け型ニッカド電池。これは付いていた物が完全にアウトな状態で、基板に半田付けされていたのですが液漏れして腐っていました。これを取り外し、同じ規格のバッテリーをいろいろ捜しました。これはなんとか秋葉原のバッテリー専門店でゲット。
 そして最近になって、ノイズとヌケの悪さがどうにも我慢できず、意を決してコンデンサーを交換してみることに。また分解して基板に付いている電解コンデンサー(かなり安物が付いている)の側面の数値と個数をすべてチェックして秋葉原へ買いに行きました。
 とりあえず今回はどうせ付け替えるならと、オーディオ用のハイグレードなコンデンサー(つってもニチコンMUSEですけど)に統一。いやーこれは激変しました! もうノイズなんてまったくでなくなりましたよ。ヌケも非常にいい! 新品のときはきっとこんな音だったんだろうな…。
 実はコンデンサーは音に関係しそうな部分しかまだ付け終わっていないのですが、本体の下にももう一枚基板が隠れていることが分かって(おそらくデジタル回路用基板)、こいつもそのうち交換しようと思います。
 電解コンデンサーというパーツは10数年もたつと中の薬品が抜けて容量が変わったり音質に影響してくるというとても寿命の短いもので、古いオーディオ装置はたいていこれの故障で使えなくなってしまうわけです。ですから今回みたいに付け替えれば音も良くなったりしてまた使えるようになっちゃうわけですね。

参考情報
SDD-3000、SDD-2000等に使われているタクトスイッチの型番(アルプス社製)

  • LEDなしのもの:SKECAFA010
  • LEDあり:SKECFKA010
  • ※トップカバーはアルプス製のものは使えません。もとから付いているものを流用しましょう。

    参考サイト
    SLEMMONS
    資料

    sdd3000_owners_manual.pdf

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    動物の擬人化をなくす会

     直立するレッサーパンダ、アタマを悩ます熊、アッカンベーをするゾウアザラシ等々、人間はなにかと人間的な仕草をする生き物に愛着を感じるらしいのです。
     CMでも、たとえばカメラのCMではライオンのお母さんがライオンの赤ちゃんを撮影していたり、犬がしゃべったり、そういうの多くないですか?
     でもそれってほんとに面白いのかなあ。僕にはちょっと分からない。
     僕は動物はその生き物らしく振る舞っているときが一番かわいらしく見えると思うんですが、擬人化された動物をかわいいと思う人って結構いるのかもしれない。そういう付加価値がなくても生き物ってとても素晴らしくて面白くて愛らしい! そういう余計なもの、僕にはいらないな。
    動物の擬人化をなくす会を作りたいくらい。
    ↓こういう映像で動物っていいと思うんだけど。あとは何が必要?

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    サウンドハウスからカード情報流出

    サウンドハウスを利用している人、ここにいらっしゃる方の中には多いんじゃないですかね。
    なんか中国人にハッキングされて漏れた情報が不正利用されているらしいですよ。
    注意してくださいね。
    記事はこちら。

    またカード番号変えなきゃいけないかな….。

    初めて2ちゃんねるのスレにもリンクを貼ってみようかな。

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    デジタルケーブルの重要性

    ワードクロックケーブルを変えてみた。

     こないだ何気なくProToolsに使っていたワードクロックとスーパークロックのケーブルを前から持っていた違うケーブルに差し替えてみたら音が変わることにふと気がつきました。デジタルケーブルも変えれば音が変わるという話は前々から聴いてはいましたが、正直なところ今までそんなに気にしていなかったというのが現状で、アナログ・オーディオのケーブルはとっかえひっかえしているけど、デジタルのケーブル、とりわけワードクロックのケーブルなんてどうなんだろう?とまあ結構そういう感じでいました。
     いろいろ調べてみると、ワードクロックのケーブルはオヤイデ製のもので結構良さげなものが売られていましたが、長さを自由に設定してみたかったのと、切り売りの方が安上がりということで、自作に踏み切りました。

    OYAIDE FTVS-510


    オヤイデ電気は秋葉原が世界に誇る電線の店で、世のケーブルマニアたちが足しげく通う聖地として有名ですが(笑)このお店のオリジナル開発商品のひとつがこのFTVS-510です。99.9995%という、非常に純度の高い特殊な精錬方法で作った純銀製の導体を使用していて、お値段はなんと1メートル4200円! 100円ショップでラジオのイアホンとか買っている人が聞いたらアタマがおかしいんじゃないかというくらい高いですが、オーディオのケーブルとしてみれば、まあこんなもんでしょう。銀だからしょうがないですよ(涙)。
     それプラス、ワードクロックでおなじみのBNCコネクターはFurutech製で、いわゆるブランドものを選びました。バッグでいえばCoachぐらいのかんじかな。こぎれいな売り子さんが上品にお客を待ち構えているくらいのコネクターですよ。錆びないロジウムという希少金属でメッキされたやつで、2個セットで2500円くらい…。ほんと、アタマおかしいでしょ? でも買いましたよ。絶縁体も高級なテフロンですよ。金かかってます。世の中には何十万円もする電源ケーブルがあることを考えればこんなのヒヨコみたいなもんです。
     で、ケーブル加工に必要な道具とかは家でこういうことをしょっちゅうやっているせいでいろいろ揃っていますからそれは問題ないとして、加工してみた結果ですが、やっぱり高いケーブルは違います。作りがとても繊細。編み込みの美しさもさることながらとてもしっかりとできている印象でした。
     そこで使ってみた結果ですが、たしかに違う! ….でもうーん、なんかこんなものかな、というのが最初の感想。噂通り音が明るくなった気がしました。デジタルなのになんでだろう? でもお金をかけたほどじゃないな、と思いました。
     それからたつこと数日、何回か使ってきてふと思ったのです「あれエージングかな?」と。
     なんかだんだん音がしまってくると言うかなんかどんどん音が良くなってくるんですよ。これは間違いなくエージング効果ですよ。
     「アンチエージング」なんていう言葉があるくらい、人間にとってエージングはありがたいものではありませんが、オーディオ機器、特にヘッドホンなんかは買ったばかりの頃は堅い音なのに、使っているうちにだんだん本来のあるべき音が出るようになっていくわけです。これがエージングです。ヘッドホンのようにまでは変わりませんが、電源ケーブルやオーディオのケーブルにもエージングの効果があることはマニアの間では一般的に知られています。それがデジタルのクロックを流すケーブルにもあるというのはまさに驚きです。それが顕著に現れてきたのがここ何日かで、やっぱり前と違っている気がします。もちろんうちは集合住宅なので使う時間帯によって電源環境が変わり、音も違うのですが、以前よりいい感じになっているのは間違いないと思います。
     ちょっと嬉しくなってブログで誰かに言いたかった! ただそれだけなんですけどね。

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    花粉症

     自慢ではないけど、僕は花粉症の先駆者でした。発症したのは1975年頃。まだその頃は花粉に反応している人がいなかったどころか、その原因が花粉にあることさえ判明していなかった時期で、僕は周囲から「蓄膿症だ」と言われ続けていました。
     通っていた耳鼻科は昔からある町医者で、待合室の壁がベニヤっぽい、一般の民家みたいなところ。行っても鼻の奥に管をつっこまれて鼻水を吸い出し、妙なニオイの薬を機械で噴霧されるだけ。もちろん病院の帰りは異常なほど鼻がスースーしているのですが、それから2時間もたてば元の木阿弥で、もうズルズルなわけです。
     高校受験の頃までは誰も「花粉症」なんて言っているやつは周囲にはいなくて一人さびしく鼻をすすっている青春時代でした。ところがいまや花粉症仲間だらけですよ。子供の頃、元気だった周囲のやつらも今では鼻水ずるずるいわしてるんだろうなあ。
     一般的な抗ヒスタミン系の鼻炎薬は僕には異常な眠気を起こさせるようで、あれを飲むと何日もボーっとしている状態が続いてしまいます。だから飲めないんです。でも最近ではいい薬もできていて、僕の場合はオノンという薬に出会ってからはほぼ1年を通してそれを飲み続けています。この薬は鼻水を止める物ではなく、アレルギーの症状を出なくする薬で、長期間服用するタイプです。ぜんそくの治療なんかにも使われています。もちろん処方箋がないと買えませんが、僕にはとてもあっているらしく、シーズンの前くらいからはちゃんと朝夕飲んでおけばかなり症状が軽くなります。しかも眠くならない! 市販薬なんて話にならないような僕にとっては夢の薬なのです。
     ところがそれでも花粉の多い年には症状がひどくなってしまい、効き目の穏やかなオノンでは対応できない、そんな時もあります。それでも眠くならないから飲み続けているわけです。
     で、つい先日からの話なのですが、どういうわけか僕の体に大きな異変が起きているのです。なんと「花粉症」の症状が出なくなっているのです。30年以上もつきあってきたこの持病が突然治るなんてことはあるわけがないのですが、この1週間、嘘のように花粉に反応していないんです。電車に乗るとマスクをしている人が多く見かけますが、それだけ花粉は飛んでいるってわけですよね。なのに僕は平気なんですよ。
     ある日、すごい反応の激しい日があって、僕は何度も鼻を洗浄剤で洗ったり、点鼻薬を入れてごまかしていたのですが、寝て起きたらその次の日が雨だったんですね、で、雨の日はあまり花粉が飛んでいないせいでいつも症状が軽いわけです。その日反応がなかったのも雨のせいだと思っていました。
     ところが次の日が晴れでも、僕の鼻はなんともないわけですよ、これがまた。どうしちゃったんでしょうか。そこからずーっと出ていないんです。
     とりあえずまた発症するんじゃないかとそれだけを恐れて例のオノンは飲み続けていますが、ほんと、今年は軽いです。ちょっはと反応しているんですが、鼻がつまるほどじゃないんですよ。今後どうなるのか、また何か進展があれば報告します。

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    Gallery更新

     ヴィンテージ・シンセサイザーは年々状態のいいものが減るばかりか、絶対数が急速に減少しつつあり、価格が高騰してきました。円高傾向で今後輸入ものが多少安くなる可能性はありますが、いわゆる定番と呼ばれている機種は国産も含め、確実に値上がり傾向にあります。逆に、人気のない物は珍しくても価格が安定しているようです。
     またこれは日本の住宅事情によるものなのかもしれませんが、大型のシンセサイザーは機能の割に評価が低いです。買う人が少ないんでしょうね。

    そんなわけで、実情をふまえた中古価格の相場を全体的に見直して、GALLERYに反映させましたのでまたお暇なときにでもご覧ください。

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    全然更新できず…

     このところ忙しくてブログがまったく更新できていないわけですが、仕事としていくつか面白いプロジェクトが同時進行しています。今はまだ言えないですが、近々近況を報告します。

     最近変わったことと言えば、先日僕の愛車、といっても自転車なんですが(笑)ギアが9速だったものを10速に変えるために、付いている部品をほぼ全取っ替えしました。
     通常こういう作業は自転車屋さんに頼んでやってもらう人が多いとは思いますが、そこは機械いじり好きとして、全部自分でやってみることに。前々からDVDや本なんかをいくつか見て勉強していたのでブレーキワイヤーの交換とかクランク(ペダルの軸)の外し方とか、ギアシフトの調整なんかは簡単にできるだろうと言うことで専用工具なども買いそろえていたのですが…。実際やってみるとネジが外せなかったり、いくつか問題が発生しました。何時間もかかって悪戦苦闘の末、なんとかできましたよ。
     9が10になったのに部品のグレードが上がったせいでなんと自転車の重量が350グラムも減量化し(これはスポーツ自転車にとっては大きな数字)、実際乗ってみても格段にペダルの回転が軽いわけです。こりゃすごい! ちょっと気合い入れたらスピードメーターが軽く46km/hを表示しました。
     UCI(国際自転車競技連盟)のルールではレースで使われるロードレーサーの重量は6.8kgより軽いとダメなのですが、僕の自転車はさすがにそんなに軽くはないものの、金さえかかればその軽さを超えられるんじゃないかというのが昨今の技術力。ママチャリが18kgくらいですからヘタすると3分の1近いかんじですよ。
     買うと高い部品のいくつかは知り合いが格安で譲ってくれたりタダでくれたので、ずいぶん安く上がりましたが、それでも一般的な人の自転車に対する価値からすればとんでもない金額がかかったのはたしかです。でも走るのがよりいっそう楽しくなったことを思えば悪くない投資だったかも。

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    PPG WAVE System Upgradeについて

     80年代の中頃に数年間だけ製造されたドイツのPPG WAVEシリーズは当時はまだ新しい技術だったデジタル方式の音源を搭載したアナログとのハイブリッド・タイプのシンセサイザーでした。当時は200万円以上もする高級機だったこともあって、製造された台数もトータルで1000台ちょっと少量で、そのオペレーティング・システムも非常に手作り感のあるものでした。
     メーカーの倒産後もPPG WAVEシリーズにはいくつかのバグに悩まされ続けましたが、オーナーはもはやその手の問題とは仲良く付き合っていくしかないものと諦めていたものです。
     ところがPPGの倒産から20年近くの年月を経た今、ここにきてそのオペレーティング・システムをバージョンアップさせようと言うプロジェクトが始まっています。ドイツのHermann Seib氏の書いた新しいオペレーティング・システムはウィーンに拠点を置くVirtual Musicから発売されており、これまでのバグの修正はもとより、これまでになかった新機能の追加もおこなわれています。

     従来のPPG WAVEシリーズの最終ROMバージョンはv6.0でしたが、現在Virtual Musicから発売されているものはv8.3。MIDIを搭載したWAVE2.2用、WAVE2.3用、EVU用のものがあります。最近これの2.3用のものを買ってみましたのでちょっとレポートしてみます。

     日本からの購入には申込書をファックスする必要がありましたが、クレジットカードも使えるので問題なく取引ができました(オンラインではできないらしく、それがやや面倒くさい)。ファックスのあと受け付けたというメールが届いて、申込みから1週間ほどするとB5くらいのクッション封筒が送られてきました。中に入っていたのがROM4個と薄いマニュアル1冊のみ。ROMも外国らしく、ほぼむき出しに近い状態で入っていました。これでマニュアルどおりにROMを差し替えればオペレーティング・システムがニュー・バージョンにアップグレードされるというわけです。

     まずこのv8.3と従来のv6.0との違いについてご紹介します。

    ●Wavetable 13のバグの修正

      PPGのウェーブテーブルの13番のうち、2つの波形が壊れていたというあってはならないようなバグが修正されました。WaveにMIDIを搭載する際にそのコードで上書きされてしまっていたことが理由らしいですが、コードを最適化することによって全体の容量を小さくし、問題を修正するためのスペースを作ったようです。

    ●Wave2.3のアッパーウェーブの初期化の問題を修正

      Waveシリーズではひとつの音に対してひとつのウェーブテーブルしか使えないのをどうにかしようと、「アッパーウェーブ」と呼ばれるウェーブテーブル領域を用意していました。ところがこのアッパーウェーブは電源を単純に入れただけだと変な音が出るだけでまったく使い物にならなかったのです。ROMのアップグレードなしにこの問題を解決するには、まずウェーブテーブルの30番を選んでから実際のプログラムをロードする必要がありましたが、この初期化の問題を修正しました。

    ●Wave 2.3を2.2モードで使った際のアルペジエイターの問題を修正

      2.3はディスプレイの”2.3″という数字の”3″にカーソルを合わせて2をタイプすると2.2モードに切り替わりますが、この際にアルペジエイターを使うとでたらめな音が出ていた問題を修正しました。

    ●フットスイッチでプログラムを切り替える際に0から77までを順に切り替えるよう変更

    ●シーケンサーのパラメーターTIMCOR:0で1/64ノートにクオンタイズされるように変更

    ●アルペジエイターSEQM:25がマニュアル通りに動作するように修正

    ●MIDIシステムエクスルーシヴの送信に対応

      これによって内部のプログラムをMIDI SysExではき出させることが可能になりました。カセット・インターフェイスの設定において、CASS 6でSend All Data、CASS 7でSend All Program Data、CASS 8でSend All DRS Dataができます。
     またPPG BusをMIDI経由でエミュレーション可能になったことで、現在開発を進められているWaveterm CやSoundDiverなどのアプリケーションとの接続によってウェーブテーブルの書き換えがMIDI経由でできることも現実に近づいてきました(MIDIインプリメンテーション・チャートが付いていますのであとはプログラム次第です)。

    ●MIDI受信のプロセス・スピードが向上

      これはすごいことです。これまでMIDIを使うとなんだかノリが変わると感じていた人には朗報です。プログラムを最適化することで実現しました。

    ●モジュレーション・ホイールの位置が数値でディスプレイに表示されるようになった

      これまでモジュレーション・ホイールの位置はプログラムと一緒に保存されていましたが、どの辺に位置しているのかをあとで数値で確認する方法はありませんでした。v8.3ではディスプレイの空きスペースに数値でリアルタイムで表示されるようになりました。これがつくことで我が家ののWave2.3はモジュレーション・ホイールを上げても数値のMAXまで出し切っていなかったことが発覚しました(これはいずれ直さなくては!)。

    ●電源を立ちあげたときにオペレーティング・システムのバージョンとシリアル番号を表示

     1つ1つにシリアル番号をふっているみたいです。

    ざっとマニュアルに紹介されている主な変更点を列挙してみましたが、僕もまだ全ての機能を試していないので詳細はこのくらいにしておきます。

     さてインストールですが、これはPPGのパネルをあけて、中から基盤を取りだし、ROM抜きの工具でROMをソケットからはずし、新しいROMに差し替えるという作業をやります。抜かなければいけないROMは4つですが、これにほかのROMが隣接していてROM抜き工具のツメの先が入る隙間がなく、なかなか苦労しました。工具の先の引っかけるツメ部分の長さはメーカーによってまちまちですが、PPGにはなるだけ短いものを選ぶべきだと思います。ちなみにうちにあるのはツメが3mmで、これだと工具を全開にしてツメの片側だけを斜めからROMの隙間に潜り込ませないと入りませんでした。

     送料含めても1万円しないくらいでお手持ちのWaveがこんなによくなるなら買わなきゃ損!って感じです。みなさんもぜひトライしてみてください。ROM交換にはリスクがつきものですがおすすめします。

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