SXSW オースチン3日目

 3日目。東京で事前に聞いていた予報とは違って、今日もかんかん照りの晴れ。日本の気候とは違って、やっぱり乾燥しているのか、昨日の晩に開けたスナック菓子もまったく湿気っていない。窓からまたあの鳥の鳴き声が聞こえてくる。

 今日は夕方からWax Poeticsのスタッフたちから食事に誘われているという予定しかなかったことと、昨晩の本番の疲れからか、全員2度寝3度寝の応酬で、結局全員が外出できる準備ができた頃には4時になってしまっていた。

 僕はというと、全然寝られていないはずなのに3時間で目が覚めてしまった。「Don’t disturb」の札をドアにかけておかなかったためにベッドメイキングをするヒスパニック系の女性にたたき起こされてしまった。彼女も英語が苦手らしく、僕も彼女の言っていることが聞き取れない。「とにかく1時間待って」。やや不機嫌そうな表情で彼女は去っていった。結局それから眠れなくなって2日目のブログを完成させる羽目になったんだけど。

 で、4時からとはいっても、テキサスでは夜の8時くらいまでは外も明るいので結構うろうろできる。とりあえずリーダーの齋藤健介さんの友達のMilemarkerがSXSWに来ているというのでみんなで会いに行くことになった。

 街は本当に活気があって、あちこちからいろんな音楽が聞こえてくる。中には駐車場の入り口で演奏しているやつもいるし、ヒルトンホテルのロビーに入ってもそこでライブをやってる。本当に町中が音楽だらけ。

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 僕たちはそこでRadio Roomという所へ向かう。Milemarkerがそこでライブをやっているらしい。

 建物の中は開放的なスペースで、天井も高く、窓から外の景色が見えるような空間にステージが作られていて快適な空間。入り口はどこの会場もそうだけどIDのチェックと荷物検査が厳しく、フリーパスのリストバンドも不正に外して他人から譲られた形跡がないか調べられるところもあった。ただ一貫性がないというか、ガイドラインがないんだろうけど同じ場所でも人によって厳しさが違う(笑)そのへんは適当かも。

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 Milemarkerの演奏はやっぱりCatuneのテイストにも通じるバイブスを感じた。狭いステージから会場を沸かせる。無事Milemarkerと齋藤さんが再会できたことで、次の予定へ。Wax Poeticsのスタッフの携帯に電話をかけようということになって、公衆電話を探すんだけど、これが意外にない! やっぱり携帯の普及率のせいか。とにかく1時間近くさまよってさんざん公衆電話を探したものの、見つからずに困り果てていた頃、ベースのまさし大将の持っているiPhoneがオースチンでも使えることがわかって(おいおい!)、無事合流できた。

 車に乗って食事に連れて行かれた場所は、初日にホテルを探してさまよっていた場所だったかもしれないちょっと離れた場所。だだっぴろい道路の脇に中古車屋やレストランなどが建ち並ぶ、ちょっとした商店街なのかな。店の名前は忘れたけど、雰囲気はオールド・アメリカンなかんじでよかった。店の真ん中に本物の木がはえていて、それがオブジェになってる。ウェイトレスのお姉ちゃんも若くて愛想がいい。食事もうまかった。

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 みんな頼んだ物がことごとくビッグサイズで思わず笑える。「テキサスは特になんでもビッグなんだよ。食べ物も、車も、人間もね」といいながら、自分の頼んだばかでかいハンバーガーをナイフで真っ二つに切り、カメラにポーズをとるデニス。彼も含めてWax Poetixのみんなはブルックリンからやってきた。彼らもテキサスはなんでもでかいと感じているみたい。日本人の女の子の顔くらいもある大きさのハンバーガーも魅力的だったけど、僕はグリルポークを注文。「オー、サウンズ・ナイス!」。ばっちりアイラインをキメた細身のお姉ちゃんがおまえはいいものを注文してるぞと言わんばかりの口調でやや高い声を上げながら安物のボールペンで伝票に注文を書き込んでいく。まさし大将はよっぼど若く見られたのか、酒を注文すると「失礼だけどあなたおいくつかしら?」と聞かれた。「彼は29だよ」というとびっくりした顔をしながら「ごめんなさい! もっと若く見えたものだから」と照れ笑いをしながら去っていった。アメリカのお姉ちゃんらしい明るさと自信に満ちあふれた接客。

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 始終ジョークを連発している明るいリチャード(彼は「僕のことをみんなスパイスと呼んでいる。君たちもそう呼んでくれ」というので、スパイスと呼ぶことにした。その言い方はかなりジョークっぽい。)は体型も体型だけど(笑)「俺は音楽と食べることが大好き」と豪語。僕らと同様、相当腹を空かせているらしく、「俺の胃が俺自身を食べ尽くそうとしているよ」と僕らだけじゃなく店の姉ちゃんにも主張していた。

 とにかく出てきた物はでかかったけど無事完食。食べるだけでも疲れた。食べ終わるとデニスから「今夜カニエ・ウエストを見にいくんだけど、一緒に見にいかないか」とお誘いを受け、みんなで行くことに。蟹江敬三ではなく、カニエ・ウェストですよ皆さん(オヤジ的)。なかなか見る機会もないけど、彼らの仲間がその現場に関わっているらしく、どうやら会場に入れてもらえるらしい。

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 会場はこれまた空き地に作られた特設会場で、雑誌FADERの協賛か。ライトアップされた会場をスパイスがカメラに収めていた。チケットを手に入れられなかった人達がテントの隙間からライブを見ているような状態。人気の会場だ。

 ところが肝心のスタッフと連絡が取れず、どこにいるかもわからない状態で結局観るのをあきらめて帰ることに。Wax Poeticsのスタッフが僕たちにすごく気を遣ってしまう。で、違うイベントを見にいくことになった。車まで歩く途中、Wax Poeticsの名物ボス、アンドレが僕に近づいてきて「おまえは41だってきいたぞ。俺ももうすぐ40だ。俺たちの世代が一番音楽をよく知っているよな」と同世代としての共感を求めてきた。「もちろんだよ」。彼は組織の中で一番偉い人だけど、日本のように決して偉そうな態度は取らない。スタッフからも慕われていて、ギャグも連発する。周囲がほほえましくその光景を見ている。いい上司だなあ。どこからか聞こえてくるアニタ・ワードの”Ring My Bell”をちゃらけながら一緒に口ずさみ、車のある方へ歩いた。

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 次の会場はテキサス出身の人気アーティスト、Bun B(バン・ビー)。「彼はJAY-Zともやっている。とてもいいアーティストだよ。」とデニス。ラップもうまいし、トラックもとてもよくできている。耳の肥えたWaxPoeticsの連中がほめるのもわかる。まだまだ僕の知らないいいアーティストがいるんだな。地元では大人気らしく、何人もの彼のクルーが舞台に上ってうしろに並んでいる。日本では観られない光景にちょっと吹き出した。だって舞台に上がっているのにつまんなさそうな顔で彼のラップを聴いている姉ちゃんがいるんだから。決してサクラではなく演出にもなっていないリアルなクルー(笑)。

 夜もふけてくるとさすがにみんな疲れだして、ようやく帰ることになった。「今度はニューヨークにライブに来てよ。俺たちがサポートするから」ボスのアンドレの頼もしいお言葉。本気で言っているらしいことは目を見ればわかった。こりゃすごいぞ。駐車場で別れを惜しみながらハグで別れを告げた。

 帰り際にはあれだけ食べたはずなのにもうおなかがすいてしまい、みんなで24時間やってる薬局に入ってとりあえず飲み物をゲット。その薬局は薬局とは言っても半分コンビニというか、雑貨店ののり。ホテルの周辺にはコンビニなんてひとつもないからここで飲み物を買っておかないといけない。車を降りると駐車場でホームレスらしき黒人の男に金を恵んでくれとせがまれた。

 ひととおり買い物を済ませて店から僕らが出てくると、どうやら買い物の間にそのオヤジがどこかの姉ちゃんとけんかになっていて警察が来ていた。ばかでかいテキサスサイズの女警官にこっぴどくしかられてしょぼくれるオヤジ。それを横目で見ながら僕らはとなりのマクドナルドのドライブスルーでハンバーガーを買ってホテルに帰った。

 ホテルの部屋でちょっと早めの打ち上げ的会合を開き、次第に、そして自然にみんな就寝。さすがにいろんなことがあって今日は疲れた。

実はこの文章を書いているのはオースチンからワシントンDCダラスに向かう飛行機の中。つまり4日目です。3時間も乗るからこんなに細かく書いちゃいました。僕の隣に座っているネクタイを締めた白人の紳士とはまだ一度も喋っていない。彼は彼で聞いたこともないメーカーの分厚いノートPCを広げてなにやら仕事の書類を打っている。ノートPCまでテキサス・サイズなのか…。

最後に9dw@Scoot Innの写真が手に入ったので。僕はあえて隠れています(笑)

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SXSW オースチン2日目結果報告

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オースチンの繁華街まではホテルからはそんなに遠くなかったです。今日はまずSXSWの拠点になっているコンベンション・センターへ、公式認定バンドとしての手続きをしに行きました。街は思った以上にこのイベントのために盛り上がっていて、街のあちこちから音楽が聞こえてきます。ヒップホップがかなり目立っていました。
 街を歩く人たちは東京と比べても段違いにバリエーション豊かで、みんないろんな格好をしているし、走っている車も個性的。なんか途中でセグウェイ乗っているわけわからん人も見たし。なんか街が面白いです。
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 音楽関係の人間もあちこちで歩いていて、日本のバンドともいくつかすれ違いました。ジャパン・ナイトの人たちかな。
 とにかくホテルを出るのに時間がかかったのと、手続きにも時間がかかってしまい、気づけば3時を過ぎているのにまだ朝食にもありついていない! でもここはちょっと我慢して、とにかく今夜のステージの場所を確認するべく行ってみることにしました。
 場所はそのコンベンションセンターからほど近いところで、35号線の幹線道路を渡るとすぐ。貨物列車用の線路があり、突然殺風景な感じになるエリアがあるのですが、人が住んでいないぶん、あちこちに特設会場を作ってライブが行われていました。
 そこにあったのが今夜の9dwのステージとなるScoot Inn。
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言ってみれば空き地に作られた囲いに近いような場所なのですが(笑)もう昼のバンドが始まっていて、外にがんがん音が漏れています。それがすごくいい感じ。完全に解放されたスペースなので、外からも柵越しにバンドの演奏が見えます。そんな場所。

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これはそのパノラマ写真で、右手の暗くなっているところがステージ。昼間の明るいステージ写真(リハ風景)が下。
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とにかくステージの位置が確認できたところで昼食に。幹線道路を走って店を探しているとなんか嘘みたいにイケてないデニーズがあったので入りました。
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 デニーズという名前ではあっても、メニューは日本のとずいぶん違っていて、まさに肉・イモの世界。味はおいしかったけど結構体の酸性濃度が上がりました。
 アメリカのレストランはみんなチップ制で、支払金額の15〜20%をお店の人にあげるのですが、その感覚がまだぎこちない感じ。勝手がわかっていません。
 とにかく信じられないくらいの大きさの肉がはさまった巨大ハンバーガーに食らいつき、ちょっと早めの現場入りをすることに。Scoot Innへ戻るとちょうど僕らを呼んでくれたWax Poeticsのスタッフも到着したところで、そこで初顔合わせ。スタッフはみんないい人ばかりだった。
 今日はまったくのリハなし。夜8時を回ったところでようやくあたりも薄暗くなり、お客さんもどんどん増えてきました。僕らはというと時差ぼけでちょっと眠そうな顔をしていて(笑)それをみたWax Poeticsの人が僕らにテキーラをおごってくれた(笑)
すみません、僕飲めないんですけど。でもちょっと飲んだ。結構うまかったな。
 演奏が始まったのは夜中の1時。大丈夫なのかな、こんな時間に爆音出して。外に丸聞こえですよ。でも始まった(写真は僕が撮っていないので後日アップします)。
 演奏は日本のライブでやっているものとほぼ同じ内容でしたが、ぶっつけ本番なのにお客さんの尋常でない盛り上がり方にやっている我々もテンションが上がりました。
 演奏終了後はなんと予想外のアンコール! ちゃんと用意してなかったBlack Coffeeをやって無事終了しました。ステージを終わると知らない人たちが我々に近づいてきて握手と絶賛のコメント。Wax Poeticsのボスもファッキン・アメイジング・9dw!を連呼してました(笑)正直本場のアメリカでこんなに受けるとはメンバーの誰もが想像できないくらい、オーディエンスの反応はダイレクトででかかったです。ほんと、遠いところまで来た甲斐がありました。
 続きはまたのちほど。思ったほど寝れないで困っている林田でした。
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SXSW オースチン2日目

今テキサスのオースチンのホテルにいます!

どうやらアメリカは連休らしく、飛行機の予約の関係でワシントンDCを経由してオースチン入りするという快挙に出ました。
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写真はそのとき乗った飛行機で、一列が4人しか乗れない小さなジェット機。もうこの飛行機乗る前に成田から13時間も飛行機乗っていたからみんなぐったりしていたけど、とりあえず入国審査の黒人の兄ちゃんが音楽好きで「なんだ、おまえはギターかドラムかベースか」みたいな質問でささやかに盛り上がってパスできたことで結構ほっとしている瞬間でした。
 オースチンはあちこちにSXSWの看板があがっていて、街のあちこちから爆音のバンドの音が外に漏れ出している状態。
 なのに僕たちは目的のホテルの場所が見つからず、町中をレンタカーでさまようはめになりました。結局ホテルに着いたのがこっちの時間で夜中の2時。
 今日はその2日めですが、夜25時からライブの本番なので、それに向けていろいろ動きます。ではまた明日!
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9dw、SXSWへ行ってきます!

最新の情報によれば、僕たち9dwが演奏するのはテキサス州オースチンにある

Scoot Inn
で、現地時間の20日の1:00(25:00?)からってことです。
きっと皆さんにも楽しい土産話ができることと思います。
出発は明日。24日の夕方に戻ってきますので関係者のみなさんにもいろいろ
ご迷惑かけますがよろしくお願いします!
行ってきます!
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9dw、SXSWに出演。

9dwで鍵盤を弾きに、今月の19日〜24日まで、アメリカ・テキサス州のオースチンへ行ってきます! SXSWに呼ばれたらしく、そんなら行ってみるかというわけで出演してきます。

ビザもアメリカ大使館に取りに行って、ちゃんと出ましたから!
行く前にもう一回くらいブログを更新したいなー。現在多忙につきこんなところで。
追記。米国向けフライヤー。
9dw
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アンドレ・セラーノ

 セラーノはニューヨーク出身のフォトグラファーで、僕が知ったのは18年くらい前。「攻め」の写真をたくさん発表していますが、ほとんどの人がセラーノの話をするとドン引きしてしまいますが今日はあえてその話を。
 彼の出世作は大量に水槽に貯めた自分の小便にキリスト像を沈めた”Piss Christ”。厳格なカトリックの家に生まれ育った彼が、こともあろうに小便にキリスト様を沈めるとは何たる事を! 
 しかし水槽越しに撮影されたその像は、小便の黄色いフィルターを通り、さらにその小便に含まれている濁った成分と気泡に包まれ、なんとも幻想的に神々しく光り輝いているのです。
 彼はその作品を撮影するためにアトリエの隅に置いた水槽に延々と小便を貯めたそうで、それは日を増すごとに異臭を放っていたとか。その作品の非道徳さがついに非難を浴び、彼は奨学金を失ってしまいました。
 その後発表した小便と血と牛乳と精液で描いたモンドリアンのオマージュも秀逸。単純な色の対比だけで写真を構成したシンプルな作品ですが、その先にモンドリアンが透けて見えるのがなんとも彼らしいのです。
 そして彼は本物のKKKにコンタクトを取り、ポートレイトをも撮影しています。それだけをきけば単純になるほどって感じですが、実は彼はホンジュラスとアフリカ系キューバ人のハーフで黒人。「あのすみません、KKKさんですか? 僕黒人なんですけどあなたの写真撮らせてください…」こんなやりとりでしょうか。ずいぶん時間をかけて交渉したそうですが、仕上がった作品はファインダーを通して黒人ににらみを利かす三角頭巾の差別主義者。その目たるや、本物の憎しみがにじんでおりました。
 あと「セックスの歴史」シリーズもすごかった。馬のチンチンを握りしめる裸体の女性や、おばあさんのおっぱいを吸っている男性とか、様々な変態プレイをポートレイト風におさめた一連の作品は、見る人が見ればただのマニア向けエロ本のよう。日本には写真集もまともに入ってきていません。
 そして昨年発表された最新作は題して「SHIT」。そう、ウンコの写真です! 昨年の海外で行われたギャラリーの様子がYOU TUBEにアップされていましたのでぜひ見てください。
よく見るとある作品のタイトルに”Mother’s Shit”ってのが…「あ、お母さん? 久しぶり。ちょっと悪いんだけどさあ、お母さんのウンコ撮らせてくれない?」こんなかんじでいったんでしょうか。いやあこれはすごい。見渡す限り巨大に引き延ばされた生々しいウンコの数々! まるで食欲を失ってしまいました。でも目の付けどころがさすがセラーノ。参りました。しかしこの写真、誰が買うんでしょうねえ。いつもそれが気になる。

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元興寺(がんごうじ)

gangoji.jpg 奈良の奈良公園の横にある猿沢池の奥に「奈良町」と呼ばれる古い町並みがあります。ここは元興寺というとても古い寺の敷地を利用してできたんだそうですが、正月にこの元興寺へ行ってきました。

 元興寺は仏教伝来からさほど経っていない588年、に蘇我馬子によって創建された「飛鳥寺」を前身としていて、当初は奈良公園のあたりからはかなり距離がある飛鳥(現在の奈良県明日香村)にありました。平城京遷都にともなって現在の地へ移されたそうです。日本書紀が書かれた時代ですね。そりゃ古いわ。
 薬師寺ももとはやはり藤原京にあったものをまんま遷都にともなって今の場所に移されたそうですが、当時の権力者はみんな寺をひっくるめて街ごと引っ越していたのですね。薬師寺の仏像は7日かけて飛鳥から移動させたなんて言い伝えもあります。
 で、その元興寺も今では小さな寺になっていて(理由は知りませんが、廃仏毀釈のせいかな?)、こじんまりとしながらもなかなか風情のあるお寺として密かな人気があるようです。つっても興福寺のように見応えのある仏像なんかがあるわけではないのです。でもお堂は国宝になっているし、寺が世界遺産に指定されているのもほんと、すごいです。
 ご本尊は真言宗ということで、かなり古い曼荼羅。靴を脱いで本堂へあがったのですが、冷蔵庫の中のように冷えた内部ではひんやりとした畳が非常に体にこたえ、ゆっくりと見れませんでした。本当に寒かったなあ。
 上の写真は僕が撮影してきた国宝・曼荼羅堂の屋根。瓦に若干色の違いがあるのは何度も痛んだ瓦を入れ替えているからだそうです。中でもちょっと赤い色をした瓦は天平時代からのものなんだそうで、そんな古い瓦がよく今も使えたもんだなと感心。
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敷地には浮図田(ふとでん)という仏塔がたくさん並んでいて、結構見応えありました。素朴な感じで。
そんなに見学客も少ないのでなんかのんびりしている感じなんですよね。観光客でひしめいている東大寺なんかにはない落ち着いた雰囲気があって、素敵です。
 奈良には何度も行っているというのに初めて行った元興寺でした。紅葉の時季はもっときれいだそうなので、ぜひまた行ってみたいです。
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鉄わん波平

namihei1.jpg みなさんあけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

 年末は清春さんの大阪でのライブのお仕事を仕事納めに、そのまま実家へ帰省。
 大阪ではいつもそんなに大きな出来事はないのですが、ちょっとだけ奈良には行ってきました。その件についてはまた次回詳しくお知らせします。
 昨日の帰り際に、大阪でも数少ない友達のひとり、イラストレーターのMちゃんに会いました。年に1回会えばいいくらいのおつきあいですが、今年は2回会えた。
 場所は大阪でもディープな十三というところで、立ち飲み屋さんが所狭しと並ぶ都会の繁華街です。ここで韓国料理を食べました。とにかくうまいし、東京に比べると信じられないくらい安い! ユッケ680円だし。
 ここにある「波平通り」の看板がいいので写真を撮りました。ここ十三には「TOY魔人」という屋台が今も出ているのか時々出て、サザエさんと波平のソフビを切り抜いて手作りされた「サザエボン」という人形を売っている事で有名でした。
 調べてみると、鉄わん波平は今から30年前に商店街の和菓子屋の主人が商店街復興のためにとあるデザイナーに依頼して考えてもらった。ものだそうです。サザエボンとは関係ないかもしれないんですが、
namihei2.jpgこういうセンスが大阪の十三っぽくっていいな。
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ベティ・ペイジ死去

bettie2.jpg1950年代にボンデージ系のピンナップガールとして活躍したベティ・ペイジが今月11日、ロサンゼルスの病院で85歳で亡くなりました。亡くなる1週間前に心臓発作を起こし、そのまま意識が戻ることなくこの世を去ったということです。

彼女はポルノ・モデルとしてはマリリン・モンローと肩を並べるほど有名でしたが、ポルノ排斥運動によって活動の場を失い、ただでさえアングラなボンデージという世界ではたとえ有名であったとしてもモンローのように表舞台で評価されることはなかったのです。
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ランボルギーニ・カウンタック


イタリアのランボルギーニ社から1971年に発表された幻の名車。
試作品ができたとき、それを見た社内の警備員がこう叫んだんだそうです。
「クンタッシュ!」。それがそのまま名前になった。
ピエモンテ州の方言で驚きを表す言葉らしいけど、イタリア人の発音を聞くとほぼ「コンタッチ」に聞こえる。これ、テレビで見た情報ね。
話の内容から察するに、コンタッチは「すばらしい」というより「なんじゃこれ」に近い意味のようで、その時の様子を語った幹部は眉間にしわを寄せながら「コンタッチ!?」って言ってました。クンタッシュは英語圏の発音かな。
追記。もう一度ビデオを見ていると「美しい女性を見たときファンタスティックって言うだろ、コンタッチはあれとおんなじ」って言っていました。そういうニュアンスらしいです。警備員はベルトーニ社の警備員だったらしいです。

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