気がつけば、もう3月。

ほんと、どういうことか。もう3月じゃないか。

ここんところブログを全然更新してないのは極めて極めて多忙なだからで、今年、というか去年の11月末くらいから殆どといっていいくらい休んでない。前にも言ったかもしれないけど、僕はあと2年は死にものぐるいで働きますと宣言していて、逆にひまだと困ってしまう。みなさん仕事ください!

さぞかし儲かっているのだろうと誰かに言われたけど、そうそう90年代のようにはいかない。そもそも僕の商売はどんなにたくさん仕事が入ってもぼろもうけできるような仕組みになっていないし、ようやく食えている、そんな感じが現状なんだ。多分僕にお金を支払ったことのある方なら僕が儲かっているなんて思わないと思う。
ただ スタジオを初めて今年で3年になるけど、少しずつ認知されはじめているという手応えがようやく湧いてきた。これはとても嬉しい。

僕はスタジオができて初めて音を出したとき、すごい手応えを感じた。想像以上にいい音がでてきたからね。そこからいろいろチューニングして、細かい調整をして今の形に落ち着いている。完璧とは言えないけど、かなりいいと思う。
だけど中にはあまり気に入らない人もいたりして音に対する感じ方は人それぞれだなあと思った。でもいろんな人の意見を聞くと、東京の中でもかなりいい線いっている音が出せているんじゃないかという確信が持てるようになった。自分の感性を信じることは大事だね。やっぱり。

東京の音楽業界の中でのいろはスタジオの立ち位置もだんだん分かってきた。当初自分が思っていたとおり、こういうスタジオの需要はまだまだあると思えるようになってきた。みんながこういうスタジオを探してるんじゃないか、そういうスタジオを作ってみんなに喜んでもらいたい。そしていい音楽を作ってもらいたい。そういう感じです、最近。

気がつけば、もう2月。

昨年12月くらいから死ぬほど忙しい毎日を過ごしておりました。年末は大晦日にミックスしたり、そのまま某カウントダウンライブに出かけ、またスタジオに戻ってきて元旦の夜中2時くらいからスタジオに掃除機をかけて(笑)朝5時に家に自転車で帰るという快挙を成し遂げました。仕事始めは3日からで、いきなり徹夜などしまして、その後もバタバタしていましたのでなんか気がついたら1月終わってた、ってかんじです。

ワクチンを打っているのにインフルエンザにかかったり、いろんなものが壊れたりしたのですが、結果的に振り返ると充実した毎日を過ごせていたんじゃないかと思います。新しい出会いも今年に入ってたくさんあったことは新たな収穫でした。念願の自社レーベルも立ち上げられたし。頑張らないと。

株式会社いろはサウンドプロダクションズのオフィシャルサイトがオープン

Meguro Recordsという新レーベル発足にともなって、いろはスタジオを運営する株式会社いろはサウンドプロダクションズのオフィシャルサイトを立ち上げました。レーベルの第一弾はBP.の幻の音源。イチマキさんがCoaltar Of The Deepersに参加する前にやっていたバンドの貴重な音源です。サイトはまだまだなんにもできてませんが、どうぞチェックしてみてください。

http://irohasound.com

大阪ダブル選挙をまったく別角度から見る。

言っときますが今日の話は政治的な信条を述べるわけじゃないです。どっちの言っていることが正しいのか、そういう議論はここではあえてやめておきます。まず「選挙」というもの自体に視点を向けてみます。

受験みたいな選挙。

僕のいる音楽業界というのはなにげに高学歴で、血で血を洗う壮絶な受験戦争をくぐり抜けてきた強者がたくさんいらっしゃいます。そういう方たちの話を聞いてみると、受験にはもちろん実力というものが必要なのは当然ですが、「受験」そのものを攻略するためのテクニックというものを身につけることが必須なんだそうです。
受験そのものを客観的に分析した上での攻略方法がどうやら存在するようですね。そういうものを経験したことのない僕にとってはまるで未知の世界ですが。
選挙にもそれと同様にやはり実力とは無関係の「攻略方法」が必要なんじゃないかと今回のダブル選挙を見ても感じました。
ご存じの通り今回の選挙では平松さんが敗退し、橋下さんが選ばれたわけですが、明らかに橋下さんは大学受験や司法試験の場で比較的新型の「受験テクニック」を身につけてきた人物のようです。もちろん平松さんも同志社の法学部卒でテレビ局のアナウンサーを経験してきた方ですからそういう受験は経験されてきたと思いますが、受験テクニックという部分で言うと橋下さんに比べると一世代昔の話になります。橋下さんの時代のほうが実力以上に、悪い言い方をすればよりずるがしこくならないとライバルを出し抜けない時代だったことは容易に想像出来ます。そういうテクニック馴れの感じが選挙でも見え隠れしていたように僕には感じました。

選挙に必要なのは実力よりパフォーマンス

僕が言う政治家の実力とは政策の実行力のことですが、実績があるという面では平松さんはだいたいどれくらいの仕事ができそうか、有権者にもある程度想像しやすかったんじゃないかと思います。一方橋下さんは府知事としての実績はあるものの、非常に難易度の高そうな政策を掲げておられるのである意味できるかどうかは未知数の部分もあります。
なのに有権者は橋下さんを選んだ。これはどういうことでしょうか。
僕だけじゃなく誰でも政治家には実力が最も重要だと思っていますが、選挙に勝つというテクニックの部分で言えば、そこのプライオリティはかなり低いんじゃないかと思っています。
有権者の大半は政治に関してそこまでに詳しくはないですし、新聞やテレビから得られる情報くらいしか知っていることは殆ど無いと言っていいでしょう。あとは「印象」で決めていると断言していいと思います。
某新聞社の社説で大阪市民は人柄とか知名度とかで誰に投票するか決めがち、といった(実際の表現はちょっと間違っているのかも)ちょっと小馬鹿にした論説を述べていましたが、それは偏見としても2割くらいはあたっています。そして平松陣営は選挙期間中も橋下氏の耳障りの言い言葉で惑わされないようにとしきりに呼びかけて言いましたが、これはまったくもって橋下さんの選挙テクニックにほかならないのです。実行力はともかく、分かりやすい言葉で有権者に説明できるキャッチーさと、時には大げさなパフォーマンスを巧みにあやつれた人間が選挙に勝つのは当たり前の結果なのです。逆に言えばどんなに実力をもった政治家でも、こういう振る舞いがちゃんとできないと有権者には全然うけない。選挙に負けた側からしてみれば実力と違う部分で有権者が相手を選んでしまったことに理不尽さを感じていることでしょうが、選挙テクニックをわきまえた人間が選挙に勝つのは当たり前と言えば当たり前なのです。

討論会に見た橋下側の心理作戦
 これは11月12日に行われた二人の討論会の様子です。かなり長いのでこの映像を全部見るのは大変ですが、この映像を見るとなぜ平松さんが負けてしまったのかがよくわかります。
平松さんは元アナウンサー、橋下さんは弁護士と、お二人とも話術の達人であるはずなのですが、橋下さんは始終自分のペースで平松さんと自分がどう違うのかを誰にでも分かるような言い方で端的に説明しているのに対して、平松さんは時おり橋下さんの発言に対して感情的になり、必死に反論すると言った様子が見て取れます。ずっといらいらしている感じですね。ディベートで言えば、これは完全に橋下さんのペースに乗せられてしまっている状態です。もしかするとあえて平松さんをいらだたせ、必死に反論させるような言い方を橋下さんがわざとやってるんじゃないかと思えるような所もあります。例えば洪水になりそうな地域の地下に大きな水路を掘って雨水を海に流そうという計画のくだりで、橋下さんは「大阪府が先に掘ってるのに大阪市がぐずぐずして掘っていないからただの穴になって水が流れない」というような愚痴を言っていましたが、それに対して平松さんは 「ちゃんと掘っている。報告があなたに上がっていないだけ」といった具合に声を荒げています。すると橋下さんは「いや、ちゃんと(掘っていることを)聞いてますよ」というのです。大阪市が既に穴を掘っていることを知りながら、あたかも大阪市のせいで工事が止まっているような印象を持つようなことを言っていますが、これは確信犯でしょう(もちろんぐずぐずしていたことは事実かも知れませんが)。平松さんを興奮させるような言い方をわざとしているんだと僕は思いました。平松さんはそういう橋下さんが仕掛けたいくつものトラップにまんまとひっかかって、自分の理念を述べることより橋下さんの言ったことに対する反論に始終時間を取られ続けてしまっているのです。そうなると聞いている側にとっては橋下さんは政治家として大きく見える壮大なビジョンを語っているのに対して平松さんは重箱の隅をつっつくような弁解を非常に難解な用語で言っているだけのように見えてしまいます。もちろん橋下さんの態度に不快感を感じた人もいたと思いますが、選挙の結果を見てもどちらかといえばそう感じた人のほうが少なかったと考えていいんじゃないでしょうか。

どっちの言っていることが正しいかは別にして、有権者に見える場所でどういうパフォーマンスができるか、この討論会ではそのテクニックの違いが如実に表れてしまったと思います。この差が選挙の結果を左右するということは火を見るより明らかでしょう。平松陣営が集票だけではなくこの対策にもっと取り組んでいたら、結果はもっと違ったものになったかもしれません。すくなくともその部分において橋下さんのほうが優れていたと言うのが率直な僕の感想です。

あ、最後に言っておきますが、僕は政治については本当に素人です。僕の言っていることがすべて正しいとは思っていないので、あしからず。

proun.netが引っ越しました。

とりあえず今はこういう感じでやってますが、いずれもっと手を加えていくことになると思います。ブログをトップに持ってきましたので、皆さんブックマーク等の変更、よろしくお願いします!

9dw presents “Synthesizer”@代官山LOOP – Sep.10

9dwのレーベル”catune”もいよいよ10周年。これを記念して9月10日に代官山LOOPでイベントを行います。9dwと思う一つ出演していただけるのが、YMOのシンセサイザー・マニピュレーターとして世界的に知られる松武秀樹さんことLogic System。moogのモジュラー・シンセもお目にかかれると思うのでぜひいらしてください。9dwもアナログ・シンセまみれでがんばります!

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今月の報告。

 今月はちょこちょことライブやらなんやら観に行くことが出来た。先日のCoaltar Of The Deepers at Shinjuku Loft、これなんかはやっぱりすごいなあと思った。かっこいいだけじゃなくて、日本のバンドにはない、独特の感覚をもっている。これってすごいことだよ。

 実は最近、ナラサキさんと仕事をすることが何度かあった。”No Thank You”あたりから会うことも殆どなくて、1〜2度電話で連絡を取ったくらい。お互いに何をしているか知らなかったけど、ほんと何年ぶりかに再会して久しぶりにスタジオへ入ってみたら、ほんとうまくいってとても楽しかった。ナラサキさんも仕上がりには満足してくれたみたいだからよかった。
 『輪るピングドラム』というTBS系のアニメのエンディングをDeepersがやっていて、これは僕がやったのでぜひチェックして欲しい! 8月に音源がリリースされるみたいで、それはまたあらためてアナウンスします。めちゃかっこいいシューゲーザーっす。え、ボーカルが小さい? それがいんですよ。はは。

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 で、今月は狩野一信もこっそり観に行った。幕末の絵師。五百羅漢の絵を100幅描いて増上寺に奉納したことで有名だけど、近年まで殆ど名前も知られていなかった。狩野を名乗っているけど、絵は全然狩野派じゃない。そこがいいんだけどね。とても個性的で、中国絵画の影響もある宗教画なんだけど、フツーの人が見ても喜びそうにないアヴァンギャルドさがとても斬新。あるいみ宗教画のパンク。最近、こういう絵に触発されることが生命の動力源になっているような気がする。求めているものはまったく違うんだけど、響くものがある。音楽もいろいろ聴いてますよ。
そういえば先日アナログ・ターンテーブルの調整のために80年代や90年代にプレスされたレコードを何枚か大音量でプレイバックしたけど、カッティングされた音が大きいんだ当時のレコードって。すごくバランスもいい。そう、俺はこういう音を聴いて感動してたんだってことを思い出した。なんか忘れていた気がする。そしてターンテーブルの中を開けてちょこちょこと改造を施している。今でもいい音がするKenwood KP-9010とShure VST-Vの組み合わせ。
 あと今週末23が9dw@高崎です。お近くの方は是非。その翌日24はO-Nestでやります。