ARTURIA MINIBRUTE

皆さんこんにちは。ここでは10月15日発売のサウンド&レコーディング・マガジン2012年11月号に掲載しているARTURIA MINIBRUTEで僕がデモンストレーションを披露させてもらったので、誌面では取り上げなかったもう少しマニアックな補足的説明を加えたいと思います。 正直なところソフトシンセのメーカーが作ったハードシンセなんてどうなの? という先入観もちょっとあったんですが、これがいざ触ってみるとこれがすごく良かったわけですよ。端的に言うと、モジュラーシンセのような音がするミニシンセって感じです。6万ちょっとで買えるようなんですが、最初に入ってきた在庫は全部すぐにはけちゃったくらい大人気で、すごく売れているらしいです。 DSI MophoとかMONO lancetDoepfer Dark Energyあたりが競合ってことになると思うんですが、僕はこの3つも大好きで、特にMONO lancetはヴィンテージっぽいところもあるしよかったんですけど、MINIBRUTEは全然違うアプローチで攻めてます。しかもコストパフォーマンスがはんぱないですし、Mophoみたいに作った音をメモリできる機能が必要なければこれはとてもいいです。 1VCO+サブオシレーターという構成のシンセというのは往々にしてシンプルな音しか出ないもので、わりと敬遠している人もいるかもしれませんね。MINIBRUTEはオシレーターの段階でさまざまな倍音のコントロールが出来るパラメーターを用意することによって2VCOなみの分厚さを実現していて、ちょっと今までの1VCOシンセの概念を覆している感じです。1VCOでも物足りなさを感じません。ただ2VCOは2VCOにしかできないこともあるので同じにはならないんですが、この1VCO感はかなりイケているんじゃないでしょうか。 フィルターもいいですよ。詳細は記事を見て欲しいんですが、キレのいいかんじで、アナログらしいかんじがします。ヴィンテージっぽくはないんですが、非常にモダンなサウンドです。かっこいいです。ハイパスとかのききも音楽的です。さすがIRCAMを生んだフランスの感覚というか、変態っぽい感じがあって、ここはアメリカ人の感覚をふんだんに盛り込んだデイブ・スミスのシンセなんかと比べると開放感のベクトルがずいぶん違いますよ。 BruteFactorはKORG MS-20でよくやる、ヘッドホン端子から取り出した音でVCOをモジュレートするテクニックと同じ事をやっているみたいですね。ディストーションのようなきつめの倍音が生まれます。これがあることでこのシンセがとてもアグレッシヴなサウンドを出すシンセだという印象が強く残りますね。ほんわかした音色より、ギラギラした音のほうが面白いです。こういう音はモジュラー・シンセなんかでは作りやすいですが、コンパクトなシンセでは実現できる機種が殆どないので、このMinibruteの個性になっていると思います。 全体的なSNもよくて、音源部分はフルアナログのわりにクリーンな印象があります。どこにも古くささがなく、あいまいな部分がありません。 デモ曲についてですが、今回はリズム以外は全部Minibruteで作って欲しいという編集部さんからのリクエストがあったので、そういう条件で頑張りました。ポリシンセじゃないので、コードで考える曲はちょっとやめようとしたことと、2分くらいの短い曲の中で誌面で説明を入れた機能をひととおり確認できるようにしたかったので、こういう感じになっています。ただありきたりのテクノとかにするのはちょっと嫌だったので、普通じゃない感じにしようと。そしてすこしだけ80s風味は入れてダサかっこいい曲にしたらこんなかんじになっちゃったんです。だから何風みたいな感じはないと思います。しいていうならキャバレー・ヴォルテールみたいなオルタナティブ・ファンクなのかな? ベースは2つの音色が絡み合ってフレーズを作っていて、片方の音色だけしょっちゅう動いている感じになっているので、それで不思議な感じが出てます。時々わざと調性から外れた音を入れるのは僕は大好きなんだけど、それを多用してます。 うわものは思いつくままに乗せていったのでそんなに深くは考えてないんですが、 音色はそれなりに吟味して作りにくそうな音をわざわざ選びました。シーケンサーで鳴らしながら鍵盤を押してベロシティでフィルタ動かしたり。 同じシンセ一台でやるとどうしても同じようなキャラクタになりがちなので結構難しいんですけど、あまりダークな曲を作るのも読者の皆さんにどうかなと思ったので、明るい感じにしちゃいましたがどうでしょうねえ? コメント欄あけときますからなんか感想とか質問とかあったらぜひ書き込んでください。 ちょっと思いついたことをばらばらに書いたので文章にまとまりがないですが、また時間があったら文章を更新します! あ、あと僕が関わっている9dwの音源もsoundcloudで公開しているものがありますからよかったら聴いてくださいね。

then-n-now

directed by Shing02 シンゴさん、今パリにいるんですね。うちの妹も偶然パリにいますが。 シャレてます。いい作品です。

今月のサンレコでモジュラー・シンセについて書きました。

本日発売のSound & Recording Magazine誌で、TipTopというアメリカの新しいモジュラー・シンセのメーカーの製品について4ページも書かせてもらいました。是非みなさん読んでください。 最近の僕はというと、毎日激務に終われていまして、6月以降、ほぼ休日を取らずに毎日夜中までスタジオにいるような生活を続けています。7月の幕張のNo Nukesだけは行きました。初めて見たYMO、そして僕が勝手に「友達」と吹聴している(笑)Kraftwerkのライブを見に行きました。よかった! そして7月末、珍しく10時半くらいに仕事が終わって自転車で帰っているとタクシーにぶつけられて交通事故に遭ってしまいました。結果から言うと怪我自体はたいしたことなく(といってもまだ少し通院中)、大事には至りませんでしたが、頭を打ったので生まれて初めて救急車に乗りました。CTを撮ったのもはじめてでした。始めてヘルメットが役に立ちました。 自転車も壊れ、どうやら保険会社がお金を出してくれるみたいなのでこれを機に買い換えかと 現在検討中。自転車がないので毎晩タクシーで帰宅しています。保険会社に請求しますけどね。

r_i_s_u

最近忙しくて、というかずっと忙しいんですがw、スタジオ業務以外にレーベルを始めてしまい、さらに仕事を増やしています! Meguro Recordsというレーベルを今年から始めて、BP.の幻のアルバム再発に続き、トーマス・ドルビーのライブCD+DVD、r_i_s_uをリリースしました。ロックです。最新リリースのr_i_s_uはまだ公開していないコンテンツもあるのですが、本日トレーラーが公開されました。どういうCDをリリースしているのか、ぜひご覧ください。 r_i_s_uのPVもあるんですよ。 また近々書きます。

月例報告。

つーか、最近忙しすぎて自分のことがなんにもできてない。ということをブログを更新しない理由にしてはいるんだけど、本当はやろうと思えばやれると思うんだよね。でもやらないのはなんか、気乗りしないというか、うまく気持ちが切り替えられない。 ブログ書くくらいならもっとやらなければいけないことがたくさんあるだろ、というもう一人の自分の突っ込みが聞こえてくる。うん、確かにそうだ。でも今日はブログを更新する。 ここ一ヶ月にあったことをいろいろ思い出してまとめようと思ったんだけど、ずっとスタジオにいると時間とか日付の感覚がなくなって、気がつくと簡単に一ヶ月が過ぎているという感じ。でもこの状態もそろそろ落ち着いてきそうなので、みんななんか面白いことあったら僕を誘ってください。 で、そう思い出した。大阪から僕と唯一の付き合いのあるいとこが東京にやってきて会ったんだ。 僕にはいとこが全部で7人いる。多分だけど少ない方だと思う。いや、厳密にいうと9人か。そんなもんか。 そのうち事実上の付き合いがあるのがこのいとこ、「すーちゃん」だ。すーちゃんといってもキャンディーズのすーちゃんと同じ発音をしてはいけない。「す」にはアクセントを打たない。平坦に「すーちゃん」。 彼は僕の一つ上だけど、5歳くらいまでは歩いて行けるような距離のところに住んでいて、僕が引っ越してからも年に数回会うような付き合いをしていた。 大人になってから少々ブランクの空いている時期もあったけど、僕が音楽の仕事をするようになってからまた付き合いが始まった。彼も音楽好き、というかロック好きなんだ。 僕とはあまり音楽の趣味は合わないけど、音楽が好きと言うだけでいろいろノリが合ってくる。そんな彼はわざわざ東京にマイケル・シェンカー・グループを観に来ていた。 ライブが終わって近所の焼き鳥屋でここ20年に互いにあった出来事を話し合った。僕もいろいろあったけど、彼のいろいろはさらに凄まじかった。だけど、僕が東京で頑張っている様子を知って、そのエネルギーを大阪に持って帰りたいとばかりに質問攻めにあったけど、そんなエネルギーが僕にあるかどうかはさておき、とりあえず自分を振り返るいい機会にもなった。 20年以上も大阪を離れた僕からすれば彼はベタベタのネイティブな大阪人 で、その「圧」に若干負けそうだった。なにより声がでかい。きっと僕たちの会話の内容はお店の人にも聞こえていたかもね。そんな感じも最近すっかり味わってなかったので久々に大阪の感覚を楽しんでた。 最近僕の周囲はベビーブームだ。出産ラッシュといっていい。僕が付き合っている人達は僕と同世代よりちょっと下の人、30代後半から40くらいまでの人が多い。というのも僕と同世代は人口分布的にもかなり少ないんだ。いてもすごく出世して忙しい人が多いし。だから今ちょうどみんな身を固める準備に入っているんだね。 ご当人たちはどれだけ自覚しているのかは分からないけど、僕はこの現象を単に年齢だけのせいにはしていない。これはきっと昨年の震災の影響があるに違いないと思う。みんなあの時点で一度人生を見つめ直して前に進もうとしたし、なにか転換が必要な人にもいいきっかけとなっていた。住む場所を変えた人もかなりいたし。 さらにちょっと仕事がひまになって家庭に時間を費やしていた人もおおかったかもしれない。これからの日本を支えてくれる新しい命に経緯を表して、僕はいくつかのお祝いを贈った。 かくいう僕には子供がいないので、多少周囲に気を遣わせているかもしれないけど、大丈夫。お気遣いなく! 仕事を8時くらいで終わらせて焼き鳥屋に 行った以外は殆ど休みなく夜中の1時くらいまで仕事をすることが殆どだったけど、1日だけジャクソン・ポロック展だけは終わる前に行かなきゃということで行ってきた。 最近はライブよりも絵を見に行くほうがちょっと多いかもしれないなあ。 ポロックはアメリカの画家でとっくの昔に交通事故で若くして死んでいるんだけど、なんかわけのわからない(と一般的には思われている)抽象画で有名なんだ。キャンバスに筆で絵を描くんじゃなくて、直接絵の具やペンキをたらしていく「ポーリング」って技法で知られている。 制作風景はこういう感じで、おおざっぱな感じがするのはアメリカ的でほほえましいんだけど、当時の評論家たちはデタラメと評したらしい。僕が見る限り、むしろ非常に統制の取れた絵だなという感じがした。配色とかもすごく考えられているし、ランダムなんだけど、そのランダムさが均等になるように絵の具のたらし方 をコントロールしている。その感覚が素晴らしかった。 ひとつ日本の書画を意識したような、紙に黒い色でバシャーっとたらした作品があったけど、この一発OK的な模様の一部をあとになってポロックは白い色を入れて修正している。やっぱりすごく考えられている。だけどこの作品、本当にいいんだね! ちなみにポロックはそこそこ生きている間に成功したらしく、お兄さんとかがマネージメントっぽいことをやって たりして、家族がそれなりにぶら下がっていたんじゃないかという気配を感じた。だから時には絵が売れることを考えなければいけなかったんじゃないかと思う。 5〜6年前にトラック運転手のおばさんがリサイクルショップで5ドルで買った絵が ポロックの本物だったという実話をドキュメンタリーにした映画があって、これをチェックしようとしてる。アラブの富豪か誰かが20億円で譲ってくれと言ってきたオファーをそんなもんじゃないだろ、と断ったエピソードがあるとかないとか。すごいね。それくらいポロックのポーリングで描いた絵は評価が高いんだ。 というのも、僕も展覧会に言って初めて知ったんだけど、僕らがよく知っているポロックのあの作風は実はとても限られた期間にしか描かれていなくって、1950年から51年くらいの間がそのピークだった。大きな絵はすごく少ないんだよね。 つーわけで次はボストン美術館展に行ってきます。僕のヒーロー、曾我蕭白の作品の貴重な里帰りをチェックしないと!

気がつけば、もう3月。

ほんと、どういうことか。もう3月じゃないか。 ここんところブログを全然更新してないのは極めて極めて多忙なだからで、今年、というか去年の11月末くらいから殆どといっていいくらい休んでない。前にも言ったかもしれないけど、僕はあと2年は死にものぐるいで働きますと宣言していて、逆にひまだと困ってしまう。みなさん仕事ください! さぞかし儲かっているのだろうと誰かに言われたけど、そうそう90年代のようにはいかない。そもそも僕の商売はどんなにたくさん仕事が入ってもぼろもうけできるような仕組みになっていないし、ようやく食えている、そんな感じが現状なんだ。多分僕にお金を支払ったことのある方なら僕が儲かっているなんて思わないと思う。 ただ スタジオを初めて今年で3年になるけど、少しずつ認知されはじめているという手応えがようやく湧いてきた。これはとても嬉しい。 僕はスタジオができて初めて音を出したとき、すごい手応えを感じた。想像以上にいい音がでてきたからね。そこからいろいろチューニングして、細かい調整をして今の形に落ち着いている。完璧とは言えないけど、かなりいいと思う。 だけど中にはあまり気に入らない人もいたりして音に対する感じ方は人それぞれだなあと思った。でもいろんな人の意見を聞くと、東京の中でもかなりいい線いっている音が出せているんじゃないかという確信が持てるようになった。自分の感性を信じることは大事だね。やっぱり。 東京の音楽業界の中でのいろはスタジオの立ち位置もだんだん分かってきた。当初自分が思っていたとおり、こういうスタジオの需要はまだまだあると思えるようになってきた。みんながこういうスタジオを探してるんじゃないか、そういうスタジオを作ってみんなに喜んでもらいたい。そしていい音楽を作ってもらいたい。そういう感じです、最近。

気がつけば、もう2月。

昨年12月くらいから死ぬほど忙しい毎日を過ごしておりました。年末は大晦日にミックスしたり、そのまま某カウントダウンライブに出かけ、またスタジオに戻ってきて元旦の夜中2時くらいからスタジオに掃除機をかけて(笑)朝5時に家に自転車で帰るという快挙を成し遂げました。仕事始めは3日からで、いきなり徹夜などしまして、その後もバタバタしていましたのでなんか気がついたら1月終わってた、ってかんじです。 ワクチンを打っているのにインフルエンザにかかったり、いろんなものが壊れたりしたのですが、結果的に振り返ると充実した毎日を過ごせていたんじゃないかと思います。新しい出会いも今年に入ってたくさんあったことは新たな収穫でした。念願の自社レーベルも立ち上げられたし。頑張らないと。

株式会社いろはサウンドプロダクションズのオフィシャルサイトがオープン

Meguro Recordsという新レーベル発足にともなって、いろはスタジオを運営する株式会社いろはサウンドプロダクションズのオフィシャルサイトを立ち上げました。レーベルの第一弾はBP.の幻の音源。イチマキさんがCoaltar Of The Deepersに参加する前にやっていたバンドの貴重な音源です。サイトはまだまだなんにもできてませんが、どうぞチェックしてみてください。 http://irohasound.com

大阪ダブル選挙をまったく別角度から見る。

言っときますが今日の話は政治的な信条を述べるわけじゃないです。どっちの言っていることが正しいのか、そういう議論はここではあえてやめておきます。まず「選挙」というもの自体に視点を向けてみます。 受験みたいな選挙。 僕のいる音楽業界というのはなにげに高学歴で、血で血を洗う壮絶な受験戦争をくぐり抜けてきた強者がたくさんいらっしゃいます。そういう方たちの話を聞いてみると、受験にはもちろん実力というものが必要なのは当然ですが、「受験」そのものを攻略するためのテクニックというものを身につけることが必須なんだそうです。 受験そのものを客観的に分析した上での攻略方法がどうやら存在するようですね。そういうものを経験したことのない僕にとってはまるで未知の世界ですが。 選挙にもそれと同様にやはり実力とは無関係の「攻略方法」が必要なんじゃないかと今回のダブル選挙を見ても感じました。 ご存じの通り今回の選挙では平松さんが敗退し、橋下さんが選ばれたわけですが、明らかに橋下さんは大学受験や司法試験の場で比較的新型の「受験テクニック」を身につけてきた人物のようです。もちろん平松さんも同志社の法学部卒でテレビ局のアナウンサーを経験してきた方ですからそういう受験は経験されてきたと思いますが、受験テクニックという部分で言うと橋下さんに比べると一世代昔の話になります。橋下さんの時代のほうが実力以上に、悪い言い方をすればよりずるがしこくならないとライバルを出し抜けない時代だったことは容易に想像出来ます。そういうテクニック馴れの感じが選挙でも見え隠れしていたように僕には感じました。 選挙に必要なのは実力よりパフォーマンス 僕が言う政治家の実力とは政策の実行力のことですが、実績があるという面では平松さんはだいたいどれくらいの仕事ができそうか、有権者にもある程度想像しやすかったんじゃないかと思います。一方橋下さんは府知事としての実績はあるものの、非常に難易度の高そうな政策を掲げておられるのである意味できるかどうかは未知数の部分もあります。 なのに有権者は橋下さんを選んだ。これはどういうことでしょうか。 僕だけじゃなく誰でも政治家には実力が最も重要だと思っていますが、選挙に勝つというテクニックの部分で言えば、そこのプライオリティはかなり低いんじゃないかと思っています。 有権者の大半は政治に関してそこまでに詳しくはないですし、新聞やテレビから得られる情報くらいしか知っていることは殆ど無いと言っていいでしょう。あとは「印象」で決めていると断言していいと思います。 某新聞社の社説で大阪市民は人柄とか知名度とかで誰に投票するか決めがち、といった(実際の表現はちょっと間違っているのかも)ちょっと小馬鹿にした論説を述べていましたが、それは偏見としても2割くらいはあたっています。そして平松陣営は選挙期間中も橋下氏の耳障りの言い言葉で惑わされないようにとしきりに呼びかけて言いましたが、これはまったくもって橋下さんの選挙テクニックにほかならないのです。実行力はともかく、分かりやすい言葉で有権者に説明できるキャッチーさと、時には大げさなパフォーマンスを巧みにあやつれた人間が選挙に勝つのは当たり前の結果なのです。逆に言えばどんなに実力をもった政治家でも、こういう振る舞いがちゃんとできないと有権者には全然うけない。選挙に負けた側からしてみれば実力と違う部分で有権者が相手を選んでしまったことに理不尽さを感じていることでしょうが、選挙テクニックをわきまえた人間が選挙に勝つのは当たり前と言えば当たり前なのです。 討論会に見た橋下側の心理作戦  これは11月12日に行われた二人の討論会の様子です。かなり長いのでこの映像を全部見るのは大変ですが、この映像を見るとなぜ平松さんが負けてしまったのかがよくわかります。 平松さんは元アナウンサー、橋下さんは弁護士と、お二人とも話術の達人であるはずなのですが、橋下さんは始終自分のペースで平松さんと自分がどう違うのかを誰にでも分かるような言い方で端的に説明しているのに対して、平松さんは時おり橋下さんの発言に対して感情的になり、必死に反論すると言った様子が見て取れます。ずっといらいらしている感じですね。ディベートで言えば、これは完全に橋下さんのペースに乗せられてしまっている状態です。もしかするとあえて平松さんをいらだたせ、必死に反論させるような言い方を橋下さんがわざとやってるんじゃないかと思えるような所もあります。例えば洪水になりそうな地域の地下に大きな水路を掘って雨水を海に流そうという計画のくだりで、橋下さんは「大阪府が先に掘ってるのに大阪市がぐずぐずして掘っていないからただの穴になって水が流れない」というような愚痴を言っていましたが、それに対して平松さんは 「ちゃんと掘っている。報告があなたに上がっていないだけ」といった具合に声を荒げています。すると橋下さんは「いや、ちゃんと(掘っていることを)聞いてますよ」というのです。大阪市が既に穴を掘っていることを知りながら、あたかも大阪市のせいで工事が止まっているような印象を持つようなことを言っていますが、これは確信犯でしょう(もちろんぐずぐずしていたことは事実かも知れませんが)。平松さんを興奮させるような言い方をわざとしているんだと僕は思いました。平松さんはそういう橋下さんが仕掛けたいくつものトラップにまんまとひっかかって、自分の理念を述べることより橋下さんの言ったことに対する反論に始終時間を取られ続けてしまっているのです。そうなると聞いている側にとっては橋下さんは政治家として大きく見える壮大なビジョンを語っているのに対して平松さんは重箱の隅をつっつくような弁解を非常に難解な用語で言っているだけのように見えてしまいます。もちろん橋下さんの態度に不快感を感じた人もいたと思いますが、選挙の結果を見てもどちらかといえばそう感じた人のほうが少なかったと考えていいんじゃないでしょうか。 どっちの言っていることが正しいかは別にして、有権者に見える場所でどういうパフォーマンスができるか、この討論会ではそのテクニックの違いが如実に表れてしまったと思います。この差が選挙の結果を左右するということは火を見るより明らかでしょう。平松陣営が集票だけではなくこの対策にもっと取り組んでいたら、結果はもっと違ったものになったかもしれません。すくなくともその部分において橋下さんのほうが優れていたと言うのが率直な僕の感想です。 あ、最後に言っておきますが、僕は政治については本当に素人です。僕の言っていることがすべて正しいとは思っていないので、あしからず。

DDPデータをオーディオCDにして再生する方法【Mac版】

最近はCDのマスターをDDPという形式で工場に納品する事が多くなりました。DDPはCDの音を極力劣化させない納品形態として普及していて、マスタリング専用ソフトの中でもこのフォーマットで書き出せるものが増えてきました。 ところがこのDDPは一般的にはまだまだ知名度が低いし、レコード会社の中でもディレクター・レベルの方でないとDDPという言葉さえ聞いた事がない人もいるくらいです。 このDDPの取り扱いになれていない業界の方々は、インターネットなんかで転送されてきたDDPデータをなんとかして自分のパソコンで再生できないものかと四苦八苦することも多々あります。できればCD-Rに焼いて、実際の製品と同じようにCDプレーヤーで聴けたらいいのに、と多くの人がそう思っている事でしょう。 実はMacでこれを実現する方法があります。X Lossless Decoder、俗称XLDというソフトを使う方法です。 このソフトはドネーションウエア、つまり使って気に入ったら寄付してねというたぐいのソフトでありながら、非常に多彩なオーディオの変換機能を持っていて、しかも作者は日本人なのです。こんな優れたソフトをMacで開発しているなんてほんとありがたい話です。 left このXLDはDDPを構成するファイルのひとつであるDDPMSを直接Cueファイルのように開くことができ、そのままCD-RにオーディオCDとして焼いたり、mp3やWAVにエンコードしたり することができます。古いバージョンではオーディオCDに焼く段階で問題がありましたが、最新版では修正されています。頻繁に更新されているソフトで日々改良が加えられています。 インターフェイスはいたってシンプルで、ぱっと見はそんなにいろんなことができるようには見えないかもしれませんが、はっきり言ってこれはオーディオを扱う人にとっては必須アプリといっていいでしょう。ぜひ試して気に入ったら寄付してあげましょう!(僕も若干ですが寄付しました) DDPからオーディオCDが焼けるのはMac版ではこのソフト以外では高価なマスタリングソフトだけしか知りません。ウインドウズでも同じ事をするには結構めんどくさいことをしなければいけないというのにMacで簡単にできるなんて感動です。 またオーディオCDからリッピングしなければいけない時にも”AccurateRipデータベースで整合性を確認する”モードがあり、通常のリッピングよりもより厳格に作業を行えます。これも使える機能です。 2014年3月7日追加:こんなソフトも安価であります。 http://hofa-plugins.de/pages/start_en/hofa-ddp-player-player-maker_en.php DDPファイルからToastでオーディオCDが焼けるイメージファイルを作る【Mac編】