桂米團治

 オバマやりましたね。僕もオバマ応援してたんでよかったです。小浜市も喜んでますね(笑)。こないだのアメリカが計算できないっていう悪口とは反対の話になるんですが、アメリカは日本なんかより民主主義が生きている。よくも悪くも平等な国なんだなって思います。
 話題は変わって落語の世界の話。先月、桂小米朝が5代目桂米團治を襲名しました。彼は上方落語では初の人間国宝になった桂米朝の長男です。
 先日その襲名披露の様子がテレビでやっていました。米團治といえば米朝の師匠の名前でもある大名跡。この名前を継承できるのはそれなりの実力が必要ってものです。それを長男が継ぐことになってさぞ米朝師匠も喜んでいることでしょう。
 米朝師匠は東西を問わず落語界での頂点に立つ人。5代目柳家小さんが亡くなったので人間国宝が一人になったし、米團治襲名の際には東京からも三遊亭圓歌や林家正藏も来てました。
 本来米朝の一番弟子は月亭可朝でしたが、月亭という名前を無理矢理継ぐことになって桂一門から外されましたので、米朝に何かがあると枝雀が一門を引っ張っていく存在でした。ところが僕も大ファンだった枝雀が自殺してしまい、米朝師匠も相当ショックを受けていたそうです。
 ファンの間では枝雀なきあと、吉朝(きっちょう)が師匠の芸風を最も継承している実力者といわれていたようですが、その吉朝も若くして病死。
 残されたのはザコビッチことざこば師匠です。彼は今出身地の西成に寄席を作ろうとしているそうですが、さこば師匠は若いときから米朝師匠からかわいがられていたこともあり、やしきたかじん曰く「米朝の名前はざこばにやってもいい」と…。
 今は桂一門のトップが米朝、その後をざこば、さらにそのあとに枝雀の1番弟子の南光がいることになりますが、米朝の名前を継ぐのは小米朝ではないと誰もが思っていたところに米團治の襲名話が出てきたので、それはそれでよかったのかなと思います。

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