オバマやりましたね。僕もオバマ応援してたんでよかったです。小浜市も喜んでますね(笑)。こないだのアメリカが計算できないっていう悪口とは反対の話になるんですが、アメリカは日本なんかより民主主義が生きている。よくも悪くも平等な国なんだなって思います。
話題は変わって落語の世界の話。先月、桂小米朝が5代目桂米團治を襲名しました。彼は上方落語では初の人間国宝になった桂米朝の長男です。
先日その襲名披露の様子がテレビでやっていました。米團治といえば米朝の師匠の名前でもある大名跡。この名前を継承できるのはそれなりの実力が必要ってものです。それを長男が継ぐことになってさぞ米朝師匠も喜んでいることでしょう。
米朝師匠は東西を問わず落語界での頂点に立つ人。5代目柳家小さんが亡くなったので人間国宝が一人になったし、米團治襲名の際には東京からも三遊亭圓歌や林家正藏も来てました。
本来米朝の一番弟子は月亭可朝でしたが、月亭という名前を無理矢理継ぐことになって桂一門から外されましたので、米朝に何かがあると枝雀が一門を引っ張っていく存在でした。ところが僕も大ファンだった枝雀が自殺してしまい、米朝師匠も相当ショックを受けていたそうです。
ファンの間では枝雀なきあと、吉朝(きっちょう)が師匠の芸風を最も継承している実力者といわれていたようですが、その吉朝も若くして病死。
残されたのはザコビッチことざこば師匠です。彼は今出身地の西成に寄席を作ろうとしているそうですが、さこば師匠は若いときから米朝師匠からかわいがられていたこともあり、やしきたかじん曰く「米朝の名前はざこばにやってもいい」と…。
今は桂一門のトップが米朝、その後をざこば、さらにそのあとに枝雀の1番弟子の南光がいることになりますが、米朝の名前を継ぐのは小米朝ではないと誰もが思っていたところに米團治の襲名話が出てきたので、それはそれでよかったのかなと思います。
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反知性主義
日本人はアメリカの文化に対して相当な関心とコンプレックスをもってきたと思いますが、だからといってアメリカの実情を理解しているかというと、半分もわかっていないような気がするんですよね。
アメリカはヨーロッパの開拓者の寄り集まり国家から始まったことは誰でも知っていると思いますが、彼らは当初からキリスト教を中心に価値観を共有してきたわけすよね。それが今のアメリカにも脈々と受け継がれているわけです。
キリスト教の中でも「福音(ふくいん)主義」というのがあって、これはつまり聖書に書いてあることを忠実に守っていくという聖書原理主義なんだそうですが、アメリカの多くの人はこの福音主義的な世界観を信じていると言われています。ブッシュも福音派の協力を得て大統領になったといわれていて、彼らの支持者は圧倒的に保守派で、現在の生活を変えたくない人たちなわけです。
そんな彼らの中には「反知性主義」というのがあるそうですよ。なんですかそれ。僕もいろいろ調べて言ってることなんで間違いがあったら教えてほしいんですが、つまりそれは「無知こそ善」と考えるものらしいんです。人間は聖書に書いてあることを信じて実践していれば、自ら余計なことを考えることはないってことです。その根底には民主主義と平等主義があるそうです。つまり、一人でもアタマのいいやつがいるとそいつが権利を牛耳って不平等が起こるでしょ、それはアタマのいいやつがいるってことがよくないってことですよ(!?)。でね、そんなわけで福音主義者の多くがあまり積極的に勉強してこなかったらしいんですね。知識を付けることに罪悪感を持つ…うそのような本当の話。
アメリカ人てあまり暗算とかできないって話きいたことありませんか? 受け取るおつりが少なくなるように小銭を入れて支払うなんてことはアメリカではあまりやんないそうですよ。
識字率95%というアメリカでは暗算ができないことなんか普通らしいです。とある在米期間の長い方のネットの書き込みによると、アメリカの学校では暗算が速くできるということに価値を見いだしていないそうです。だから暗算は学校では教えない。だからみんなできないんだそうです。もちろん一生懸命勉強していい大学に行くような、日本人なんかよりも優秀な人もたくさんいるわけですが、一般的な人たちの基礎的な教育レベルは日本人が考えている以上に低いのかもしれません。最近「アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない」という本が出ました。まだ読んでませんがこういう問題のことが書かれているそうです。
でね、そんな人がサブプライムローン組んでマイホームを買ったんですよね。毎年金利が上がっていって、10年後に支払額がどうなっているかとか、どれくらい利子が付くのかとか、どれだけわかってローンを組んだかはかなり怪しいところじゃないですか。そもそも低所得者にローンを組んでもそれだけじゃ破綻なんかしないわけです。払えなくなったから破綻したんですよ。みんな「だんだん支払額が大きくなって払えなくなった。ひどすぎる!」とか被害者みたいなこと言ってますけど、それちょっと違くないすか?(笑)ご利用は計画的にね! お願いします。
Freaks
大阪の難波の繁華街から2駅ほど離れた場所に谷町という町があります。ここには寺や相撲部屋がたくさんあって、力士のスポンサーのことを「たにまち」と呼ぶ語源になった場所でもあります。
谷町、特に9丁目は都会だけれども何かこう庶民的な雰囲気もあって、僕が好きな町でした。20代のごく若い時期に隣駅の四天王寺前というところに住んでいたこともあったし、谷町6丁目の印刷屋さんでバイトもしていたからそのあたりは土地勘もずいぶんあって、よく意味もなくうろうろと散歩していたものでした。伽奈泥庵ってカフェは今でもあるってわかってびっくりした。よく行ったなあ。今ではどうかわからないけど、昔は店に砂が敷き詰められてました。当時ボアダムスの某方がそこでバイトしてたりして。
その谷町9丁目で毎月のようにお世話になっていたのがヘアサロンの「フリークス」。名前がとにかくすごいじゃないですか。当時の僕はノイズミュージックのような尖った音楽やアンビエントものを聴いていたのですが、お店の人もそういう音楽に興味のある人だったからよく行っていたんです。大阪の音楽業界では有名なA.Y.さんもそこのお客だったし、なんかノリがわかってくれるというか、とても親しみのわくいい店でした。
実は別にそんな尖ったお店では全然なくて、近所の普通のおばあさんなんかもパーマとかかけに来るちょっとおしゃれなかんじの店なんですが、当時は他にお客さんがいないと僕の喜びそうなノイジーな音楽をかけてくれたりして、映画とか音楽の話をしながらカットやシャンプーをしてくれる…そういう店で、単に髪の毛を切りにいっているというよりは話をしにいっているような感じでもあったんです。
それから僕は東京に移り住むことになってフリークスへも行かなくなってしまい、かれこれ15年…えー! そんなたつの? びっくりです。
東京ではあまり気に入った美容室にもめぐりあわず、ただでさえイケてない僕の髪型をそれっぽくしてくれそうな店も現れず、ただただイケてないまま今日にいたってしまいました。
あーあの時切ってくれてたフリークスのHさんが今でも近くにいてくれたらなあ…そんなことをふと思い、彼が今どうしているのか、まだあそこで働いているのかネットで追跡を始めました。
まずフリークス自体がまだあることはすぐにわかったんだけれども、まだそこにHさんいるのかな、でもあれから15年もたってるぞ、なんて思っていたら、ある掲示板にフリークスから独立した人がやってる上本町のsenseという店が…という記事を発見。その店の場所まではわかったものの、あのHさんの店なのかどうかはわからないでしょ? お店のホームページもないみたいだし。そこでさらに検索。するとやっぱりHさんがやっているらしいことがわかったのです。あーHさん、こんなところで頑張ってらっしゃるんですね! ちょっとそれがわかっただけでもうれしくなりました。
しかもその場所が僕が上本町に昔半年住んでいた時のマンションのすぐ裏です。そんな偶然もあるんですね。まだ僕のことを覚えているんならちょっと会いにいきたい気がするんだけど、あれ誰でしたっけとか言われたらショックだなあ。
で、11月7日は大阪・梅田のClub Noonで9dwのライブやりに大阪行きます。谷町には行かないけど。
さらにMacBook Proがリリース!
なんか突然アップルが一気にモデルチェンジしていますね。MacBook Proも新しいバージョンが出ました。このモデルチェンジによって、MacBookとMacBookProは見た目に大きさが違うだけになりデザインが統一されました。さらにProのほうにはFireWire800ポートが残されました。FireWireタイプのオーディオ・インターフェイスやHDDを使いたいなら新しいMacBookという選択肢はなくなってしまいましたので、ただでさえ選択肢の狭いMacのDAW環境はさらに狭まることになりますね。
ただ、インストールされているOSはどちらも10.5.5で、これは現時点でProToolsに対応していません(ほかのほとんどのDAWソフトも)。
それはそうとM-Audio ProFire610。これもいよいよリリースされるようですが、これも現時点ではProTools M-Poweredに対応していません(動くとは思う、という販売店さんの話と、動かないんじゃないかというアメリカの掲示板の話など、いろいろありますが、とりあえずM-AudioはM-Poweredの対応機種リストにはProFire610を掲載していません)。でもなぜかM-Poweredとのバンドルセットの予約をとっているお店とかあるんですよね。ということは問題なく動くのかもしれませんが、上位機種のProFire2626はつい最近までI/O設定のバグがありましたし、これは少し様子を見た方がいいようです。
で、最近僕が入手したM-Audio Fast Track Ultra 8Rですが、これが意外と安定していまして、機嫌良く動いてくれています。まだ完全にエイジングできていないかもしれませんが、いい感じですよ。音は素直でハイファイです。一昔前のオーディオ・インターフェイスはもっと堅い感じがしたんですけどね。USBタイプのインターフェイスも頑張ってますよ。
さて話はまったく変わるんですけど、ケミカル・ブラザーズの新曲”Midnight Madness”のPVがとても面白いです。なんか見入ってしまいますね。監督はDom and Nic。ケミカルとかスーパーグラスのPVをたくさん作っている人です。
新型MacBook
以前から噂のあった新型のMacBookが、これまた噂のあった日付に発表されましたね。
http://www.apple.com/jp/macbook/
なんといっても特徴はデザインの変更。iMacに似たかんじになりましたね。そして音楽クリエイターにとってはしゃれにならないFireWireの廃止(涙)。これじゃあ買うに買えないという人もいるんじゃないですかね。クロックスピードも2.4GHzのやつって結構高いじゃないですか。下の機種は安くなったけど、これって本当に速くなってるのかなあ。
そんな新型MacBookの話題で揺れるこのご時世に喜んで旧型MacBookを買っているやつがいるそうですよ皆さん。あ、それ僕です。
新しいMacBookが届きました。白いやつ。僕にとっては久々の新品マックですよ。昔は新しいマックが出るたびに速攻で買っていたものですが、時代の波もその現象をさらに加速させていった感じでした。ところが僕はというと逆行するかのようにだんだんマック・マインドが下がってしまい、ハイスペック至上主義的な思想もどこかへ消え去り、お買い得になったら買い換えようかな的な発想しか持たなくなってしまいました。マックそのものにだんだん魅力を失ってきたというのが実情です。
しかも僕の中には「モバイル願望」というのが悲しいほどないわけです。iPhoneとか全然ほしいと思わないし、たぶんあっても機能の85%は使わないんじゃないかな。今でも携帯アプリでさえ使ってないのに。別にあんなのばかじゃないのと思っているわけではないんですが、使う機会がないっていうのが本当のところ。
とはいうものの、最近仕事やプライベートでProToolsを外で使う機会が増え、機動性のいいDAW環境が必要になってきました。iPhoneはいらないけど、速いモバイルPCは必要になってきました。新しいMacBookを見てから買おうかと思いましたが、どうせどんなにお買い得なのが出てもメーカーがProToolsの動作検証をとるのは半年くらい先になるだろうし、それだったら古い方でいいやという感じで買ってしまいました。
Macintosh Plus→Macintosh Portable→PowerMac 6100→PowerMac 8100/100→PowerBook190→PowerBook190cs→PowerMac7200/66→PowerMac9600→PowerBook2400→iMac ボンダイ233MHz→17inch FlatPanel→PowerBook G4 1GHz→PowerMac G4/1.47GHz×2MDD→そしてMacBook2.4GHzと買い換え/買い足ししてきた我が家のマックはこれで14台目。G5がゴッソリ抜け落ちているじゃないかなんてつっこみはいりませんよ。こうやってみると意外とノート型買ってきたんだなあ。そんな印象ないけど。でもなんか無駄なことをしてきたような地球に厳しいことをしてきたような…。2年に1台以上は買ってきたということか。とはいうものの、時代の波には勝てませんね。最近のマックって10万円台前半なのに信じられないくらい速いですよ。ほんと技術だけは日進月歩です。
街で出会う有名人
僕の持ちネタのひとつが、街で有名人をみかけるってやつ。住んでいるのが東京ということもあるけど、わりと人の顔を見ながら歩いているのできっとよく見ているんだと思います。
これまでに遭遇した有名人は数知れず。糸井重里夫妻、Chara夫妻、小林克也、ビートたけし、IZAM、ピーコ、チャック・ウイルソン(みんな知ってる?この人)なら過去に4回もいろんなところで会いました。4回もですよ! なんでそんなに同じ人と何回も会うんだろう…。よくわかりません。パンチョ伊藤や市原悦子やピーター・バラカンも2回も見たし(みんな敬称略)。前にもブログで書いたけど、フィリップ・グラスと錦糸町の信号で遭遇したのが僕の一番レアな遭遇体験だった。このネタはまた使おうっと。
でも芸能人なら六本木あたりでは当たり前に歩いていますし、東京に住んでいる人なら多かれ少なかれ遭遇経験はあるでしょう。僕の場合は仕事で会う場合もあるにはあるけど。でも芸能人じゃない人と街でばったり会うほうが話としては面白いでしょ。
「渦中の人」に遭遇するというのも僕の特技ですが、これまでに遭遇したのは北朝鮮拉致被害者の会のM村さんとか、某宗教団体での合同結婚式で結婚した元新体操オリンピック代表選手Y崎さんとか。彼女はマスコミに追われている最中でしたが、びっくりするくらい小柄で、こんな人が日本の代表としてオリンピックに行ったんだなってすごく驚いた記憶があります。
その中でもレア度とインパクトで上位にくるのが、今から20年くらい前に銀座ですれ違った三浦和義氏。まだ服役前ですね。印象的なショルダーバッグにタレサンをして、何ら変装することなく正々堂々と街を闊歩していたのが印象的でした。
彼はとても長身で若い時代はモデルをしていたこともあるらしく、とてもすらっとしたスタイルのいい男でしたね。顔立ちもわりと男前だし頭もよさそうだから、きっと女性にもてたんでしょう。彼は年いってからもかっこよかったでしょ。アメリカの捜査官に連行されても背の高さやスタイルでは負けてなかったし。
ただやっぱりああいう終わり方になるのは遺族としても不本意でしょうね。何も死ぬことはなかったのに。
Pro Tools 8
いよいよPro Tools 8がリリースされるようですね。今回はエラスティック・タイム(Ableton Liveが前から得意としていたタイムストレッチ的なもの)をさらに進化させ、エラスティック・ピッチを実現! 時間軸をそのままに、ピッチが変更できるそうです。世の中便利になったものです。
僕は仕事でもProTools7.4を使うのですが、オーディオファイルに対してクオンタイズをかけることが出来ることを最近まで知りませんでした(Beat Detectiveしか使ったことなかった)。
あと画像で見ると、パンニングがスライダーから回転ノブみたいにデザイン変更されていますね。これ、もっと早くやってもよかったような。このほうがプロの人もイメージしやすいでしょう。
今回はそれだけでなく、今までで最も大きなバージョンアップとうたっているだけの大胆な変更があるみたいです。楽しみですね。
で、昨日ですが、とある場所で新発売の003のラック版の実物も見ました。なんかあのキノコみたいなつまみ、なんかヘンじゃないですか? でも今風のデザインでなんか新しいかんじがしました。全体的に白っぽいカラーリングで。
なんだかんだいって、ProToolsはマイナーなバグ取りもまめにやっているし、CubaseやLogicに負けていた弱点もどんどん克服していっていますよね。いい感じです。
関係ないけど、今日久しぶりにジャンボカットの子供を街で見ました。
MEGARYUライブに行ってきました。
MEGARYU Live at Shibuya Boxx。東京でライブをやるなんて結構久しぶりだったなあ。MEGAHORN君とはこないだ個人的に会ったりはしたけど、ライブ自体を観るのはほんと久しぶりでした。
7月にリリースしたアルバム「我流列伝」の曲をライブでやっているのも初めてだったから新鮮でした。ラガマティックスの生バンドだったんだけど、アルバムとは違うアレンジもされていて、さすがベテラン揃いのしっかりしたプレイを聴かせてくれました。ライブの外音(そとおと)のバランスは良かったけど箱のせいもあるかな、もうちょっと大きな音が欲しかった。でも彼らの熱気は十分伝わってきましたよ。そこはさすが。お客さんもいつもながら若い人たちばかりで相当盛り上がっていました。東京ではあまり大きな箱ではやらない彼らだけど、熱いファンが確実にいてくれることはかれらにとってもありがたいことなんじゃないかな。
帰りに楽屋へ挨拶に行ったら、時東ぁみさんを観ました。ライブに来てくれていたみたい。彼女のブログにも早速写真が掲載されています(この写真に写っているバンマスでベーシストのクーボさんのうしろにちょっとだけドアがうつっているでしょ、ここに僕が隠れています。廊下に出ようと思ったら写真撮っていたんであわてて隠れました)。アイドルってやっぱりお顔が小さいんですね。それが第一印象。
Mac版ProTools使いに捧げる安定化のTIPS
アクセス権を修復する
よく「何もしていないのにマックが壊れた」という人がいますが、むしろ「何もしていなかったからマックが壊れた」ということが多いものです。パソコンはある程度日常のメンテナンスが必要なように作られていて、買ってから一度もチェーンに油を差したことのない人の自転車がキュコキュコと異音を立てているような状態ってあるでしょ? ああいう感じにマックもなります。あのさびさびチェーンを見て「何もしていないのに自転車が壊れた」とは言わないですよね? 転ばぬ先の杖、日常から手入れをしておけばマックはいつまでも快適ってものです。
第1にやりたいのはアクセス権の修復です。OS9時代はハードディスクの構造がよく壊れて問題がおきましたが、OSXではその問題は心配なくなりました。その代わり注意しておかなければならない新しい問題があります。それがアクセス権です。
アクセス権について説明はやめておきますが、何か新しいソフトをインストールしたときにこいつがよく問題を起こしますので、ソフトを入れたら必ずアクセス権を修復しておいてください。
やりかたは簡単で、アプリケーション・フォルダ内のユーティリティ・フォルダにある「ディスクユーティリティ」を使います。ソフトを立ち上げ、修復ボリュームを選んでアクセス権の修復ボタンを押すだけで完了します。マックが何かよくわからない動作をしてエラーが出る時はこのアクセス権が悪さをしている場合があるので、時々気にしておいてください。
ProTools設定の最適化
マニュアルを読まずに適当にインストールして使っていて、なにか調子悪いなどと言ってしまっている悪い子のための簡易マニュアルです。
内蔵ハードディスクには録音しない
内蔵に記録しても動くと思いますが、これは公式にはサポートされていません。トラック数が増えてディスクアクセスが増えると、音質や他の部分にも影響が出る可能性があります。基本は外付けハードディスクを用意してください。おすすめはちょっと高いけどLaCie。
外付けUSBハードディスクはサポートしない
動くことは動きますが、ProToolsは基本的にはUSBのハードディスクをサポートしません。今後これは変わる可能性もあります。
FireWire400と800を混在させない
混在するとたいてい何か問題が発生します。またMbox2 ProはFireWire800をサポートしていません。
ハードディスクのフォーマットは正確に
ProToolsが7より下の場合、Mac OS 拡張で、7以上の時、Mac OS 拡張(ジャーナリング)で。つまり6.xの時はジャーナリングは推奨されていなかったのに、7以上は逆に推奨されるようになったということです。ジャーナリングのON/OFFは前述の「ディスクユーティリティ」で初期化することなく簡単に切り替え可能です。「大文字/小文字を区別」というフォーマットはやらないように。
スリープさせない
マックのスリープ機能にProToolsは対応していません。作業の途中でスリープをかけて中断、なんて御法度です。また環境設定の「省エネルギー」設定で「コンピュータがスリープするまで待機時間」と「ディスプレイがスリープするまでのコンピュータの待機時間」を「しない」に、「可能な場合はハードディスクをスリープさせる」のチェックをはずしてください。
ソフトウエアアップデートはOFFに
環境設定でソフトウエアアップデートを選んで「アップデートの確認」のチェックをはずします。アップデートしたいときは手動でやりましょう。
MBoxとMBox2はUSBハブに接続しない
USBハブは結構相性があります。基本的にオーディオインターフェイスはMacに直結し、もう一つあるUSBポートにハブをつなげてそこにコントローラー等をつなげるようにしてください。
SpotlightとDashboardはそのままではダメ
どちらも環境設定にあります。Spotlightは「Spotlightメニューのキーボードショートカット」のチェックをはずします(かぶらない別のショートカットを設定するのは可)。
次はDashboardとExposeは「キーボードショートカット」を4つすべて「 – 」にします(つまり使えなくするってこと)。Exposeのショートカットも切っておきましょう。
ファンクションキーの利用
ProToolsは基本的にショートカットを多用して使うようにできていて、特にファンクションキー(キーボード上段のF1、F2…というキー)には頻繁に使われる機能が割り当てられています。ところがOSの初期設定ではファンクションキーにはディスプレイの明るさや内蔵スピーカの音量調整などが割り当てられていて、そのままではProToolsのおししいショートカットが使えません。環境設定から「キーボードとマウス」を選び、キーボード・タブにある「F1、F2などのすべてのキーを…」というチェックボックスを入れてください。
OSX対応状況
ProToolsのバージョンとOSXのバージョンはサポートされている条件以外では使わないというのがセオリーです。ProToolsの動作条件は非常に厳格に決められていて、OSのバージョンが0.0.1上がるだけでもうまくいかなくなることがあります。
ProTools 7.3.x サポートOS:10.4.8 or 10.4.9(Combo Updateが必要)
ProTools 7.4 サポートOS:10.4.9 (10.4.10はダメ。11も微妙)
ProTools 7.4.1 サポートOS:10.5.3 or 10.5.4
ProTools 8 サポートOS:10.5.5 or 10.5.6
上記以前のバージョンはご自身で調べてください。
また10.3.xをお使いの方でProToolsのアイコンがドック内で跳ねているだけで立ち上がらない問題に遭遇した人は”prebinding”というキーワードでgoogle検索して下さい(10.4は関係なし)。
CSアップデート
ProToolsはちょくちょくCSアップデートというマイナーアップデート版をリリースしていて、細かい問題をクリアしていっています。何か問題があるならdigidesignサイトをチェックしてみましょう。
以上、これからもTIPSは追記していきますが、リアルタイムに複雑な動作をするソフトはハードディスクのアクセススピード、キャッシュの読むタイミングやUSBなどのデータ転送のタイミングなどに大きく影響されます。適当にインストールしたら問題なく動く、という考えはこの際いっさい捨てて厳密に正確な、メーカーが動作検証した環境を目指しましょう。それが安定した動作への第一歩です。
さらに細かいことはここをチェックしてみてください。トラブルの役に立つツールがダウンロードできます。
言葉
日本では昔から言霊っていう考え方があるでしょ? 発した言葉が現実に起きる自称に影響を及ぼすってこと。空也上人立像は唱えた念仏が六体の阿弥陀仏になったという伝説をそのまま像にした鎌倉時代の傑作ですが、これぞ言霊ワールド! そういえばなんか昔、宇宙人とコンタクトをとってるおばさんで、ヒマラヤの鉱山に咲く花びらを口からケホケホっと吐き出す人、いたなあ。なんでヒマラヤの花なんだろ? ま、いいか。でも口ってのはいろんなものが出てくるとこらしい。そりゃ言葉だってなんか固い物質になったっていいでしょ。言葉に出したことで人の運気が変わったって不思議じゃありません。ヒマラヤの花びらが出るくらいだからね!
手から金粉が湧き出てくる人もいたな。サイババとかじゃなくて、フツーの人。あ、でもそれは言霊と関係ないです。
話を戻します。僕はその言葉のパワーというものにいささかの関心を抱きつつも、使い方によっては非常にいやらしいものになることもあると前々から思っていました。口は災いの元(よくしゃべるわりに)。
毎週見ているテレビ番組の一つにNHKの「新日曜美術館」というのがあります。これは芸術関係の特集をやる長寿番組で、民放では視聴率が低くてやれそうにないような人にも焦点を当てて紹介してくれるので、僕に取ってはとてもいい情報源になってくれるありがたい番組なのです。
この番組をほめる部分はたくさんあるのですが、その一方で気に食わない部分も多々あるのです。レギュラーの檀ふみさんの50を過ぎて夢見る乙女のような表情はいかんともしがたく、時々ムカっとする時もあるにはあるのですが、それはまだ我慢できる要素。問題は芸術と向合う視点と解釈の方法です。
NHKはこの番組だけに限らず、番組で取り上げる物事を科学的検証や視聴者/専門家の思い入れによって紹介しようとする傾向があります。ちょっと理系というか、左脳的な発想なんです。新日曜美術館でもそういう傾向が強いです。例えば特集で取り上げられた画家がいて、その人の生き様や挫折を紹介する下りはフムフムと興味深く見られるのですが、たいてい途中から一見なんの関係もなさそうな別の作家などの文化人が登場して、その画家の熱い思いを語り始めるのです。そういう語り手に熱い思い入れがあって画家のことが大好きなのはまったく問題のないことなのですが、正直芸術というものに対する人の思い入れなんて僕は言葉で伝わるものじゃないと思います。いや、そればかりか、芸術を言葉で語り、説明しようとすればするほど何か安っぽくなってくるような気がする。いつもそう感じるんです。
NHKはとかく芸術などという漠然としたものを、理詰めで、言葉で解釈しようとするのです。そしてそこに誰かの主観を入れたがる。これが時々我慢できないんですね。
例えばここに1枚の絵があるとして、作者がどういう人で、どういういきさつでこの絵を描くに至ったかを情報として知ることはとても面白いことだと思いますが、その絵を見てどう感じるかなんてことは見る側の都合や感性で何通りもの解釈が存在するものですよね。そこが面白いのに、この絵に描かれているものは何か、この絵で何を表現しようとしたのかを作者が明確に言葉に残していた訳でもないのに、まるで正解を聞いてきたかのように他人が語ってしまうのです。本当にそれであってんの? とでもいいたくなるような。「次の文章を読んで問いに答えなさい。この文章で作者が言いたかったのは次のうちどれでしょう?」という国語のテストみたいな押し付けがましい強引な結論。作者の思いとは別に一人歩きする作品の評価。こういうのが当然のようにしてテレビでまき散らされていることにちょっとイラっとしたりしてしまうんです。ていいながらもあの番組、好きなんですけどね。
もともと僕は音楽や芸術にしても多くを言葉にして語るのが嫌いなんだと思います。あまり説明臭くなるような考え方が性に合ってないというか、言葉では表現できないようなもののほうが何倍も重要なのに、どうしてそこに言葉による解釈が必要なのか。世の中必要以上にそういう考えが多すぎるのです。
確かに日本には古来から美しい文学があって、美しい言葉の文化があるわけでしょう? 左脳的な感覚の中でも優れたものを日本人は持っているわけで、それは本当にすばらしい文化なんですよね。そういうのは僕にとっても大好物なんですが、ほとんどの音楽、特に芸術のほうには右脳的な解釈しか求めても何も出てこないものがほとんどです。それを左脳的に解釈することで大事なものがそぎ落とされ、魅力も半減してしまうことは往々にしてあるんですよ。いつもそう思っています。