9dwが震災復興プロジェクトに参加

JET SETが震災復興支援を目的としたアルバムを6月初旬に出します。これに9dwが新曲を提供しましたのでぜひお聴きになってください。Wax Poetics Japanのブログに詳細と試聴リンクがあります。Jeff Mills 、Derrik Mayや先日幡ヶ谷で一緒にセッションしたInner Science、個人的な知り合いでもあるKoyasもYogurt & Koyasとして参加します。結局なんか知っている人が集まって来ましたね。

シリーズ “若冲ミラクルワールド”

 伊藤若冲が好きだという話は嫌みに聞こえるくらいブログで主張して、まったくもういいよと思われているのを承知でいいますが、すみません、伊藤若冲が好きなんです。
 最近はちょっとした若冲ブームがやってきて、彼の作品を取り上げる展覧会も増え、手っ取り早く集客できる人気アーティストとして認知されつつありますね。その反面で名前さえ聞いたことがないという人もたくさんいると思います。

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 伊藤若冲は江戸時代に京都で活躍した画家です。常に異端の存在で、江戸のアヴァンギャルドといっていい作風ですが、同時に緻密な画風が代の美術ファンを魅了しています。
 また彼はスローライフの先駆者でもあります。錦市場の八百屋の長男として生まれながらも若くして家業を弟に譲り、庭で鶏を飼いながら隠居生活をしました。仏門に入り、小さな寺で石仏を彫ったり好きな絵を描いたりして晩年を過ごしました。結婚も生涯することはなかったといいます。

 若冲が晩年を過ごした石峰寺という京都の伏見にある寺へ今年行ってきた話はしましたが、今月4月25日から4日間連続で、伊藤若冲の特集番組がNHKでオンエアされます。そして番組の中で若冲を我々に紹介してくれるのがなんと嵐の大野智君。嵐・大野 meets 若冲ってことらしいっす。なんでも彼がもっとも敬愛する画家が若冲なんだそうだ。若冲ファンか。それは知らなかった。大野クン俺と一緒だよ。これは見ないとね。若冲は知らないけど嵐の大野君が好きな人もこの番組はチェックしてみるといいすよ。

 若冲の絵の代表作は「動植綵絵」(どうしょくさいえ)というシリーズのものですが、これは彼が10年かけて描いた30幅の日本画です。年間平均3幅描いていたってことですね。京都の相国寺が持っていましたが、明治初期の廃仏毀釈の時にお金に困って天皇家に買い上げてもらい、現在は宮内庁が持っています。これが番組の中で高精細カメラで撮影されたそうです。

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 左に動植綵絵を2つばかし。さらっと見れば別のなんのへんてつもない他にもよくある日本画のように感じる方もいるかもしれませんね。でもよく見てくださいよ。単に動物や植物を普通にきれいに描こうとしている人は決してこんな構図の絵は描かないでしょう? だって変ですよかなり。隙間なく画面一杯に詰め込まれた鶏やみんな同じ方向を向いている魚の絵などは絵の描き方に様々な約束事があった江戸時代においてはかなり異常な構図と言えます。最初から若冲は絵をきれいに描こうとしていたタイプの画家ではなかったってことです。
 ひとつ言えることは、彼の描く動物や植物はそこはかとなく愛情に満ちあふれていて、彼が被写体そのものに多大な愛情を持っていたということです。単純に被写体を自分の表現の道具として利用しようとしているという感じではなく、好きだから描いている、そういうモチベーションを感じるのです。僕も動物なら昆虫でも蛇でもなんでも大好きなので若冲の気持ち、わかります。生きとし生けるものすべてが愛しくてたまらなく、いつまで見ても飽きない、そういう人間の視点から描かれた絵ですよこれは。

 絵は異常さを感じるほど緻密です。だけどスーパーリアルなものを目指したという感じはありません。今で言えば若冲はアニマル・プラネット(動物専門チャンネル)を見ながらにんまりしているようなタイプの人だったに違いありません。そういう人が生き物の素晴らしさをできるだけ正確に絵に写し取りたかった、そういう視点の中で、動物たちを見たままの自然な形に配置するのではなく、まるで図鑑のように仕上げているのです。動物たちは思い思いの行動を取っているというより、若冲の視点からぶれることなく非常に主観的なポーズで絵の中にいるのです。同じ方向を向いていた方がかわいく思えてきたのかもしれません。思い入れが強すぎてそうなったという感じがしているのが面白いです。そしてそれぞれのモチーフの何が面白いかを絵を通してみんなに伝えようとしているのです。だから変なディテールにこだわっている。そこに偏執狂的な精神を感じてしまい、どうも絵に入っていけない人もいらっしゃるようですね。僕はぜーんぜん気になりません。
 その素直さと斬新さ、これが渾然一体となって作品となっているわけですね。フツーじゃないのがいいんですよ。

NHK BSプレミアム
シリーズ ”若冲ミラクルワールド”

4月25日(月)夜9:00-10:30  「色と光の魔術師”奇跡の黄金”の秘密に迫る」(仮)
4月26日(火)夜9:00-10:30  「カタチに命を吹き込む~細密表現と視覚のトリック」(仮)
4月27日(水)夜9:00-10:30  「”国際人”JAKUCHU~千年先を見つめた絵師」(仮)
4月28日(木)夜8:00-9:30  「黒の革命~水墨画の挑戦者」(仮)

自粛

 今さらながら今回の震災については被害に遭われた皆様にお見舞い申し上げます。
 亡くなられた方もたくさんいらっしゃる中で東京でも自粛ムードが漂っていますが、
個人的な意見として、東京の僕たちがいつまでも自粛しているのは被災地の方々に対しても
よくないと思ってます。
 みんなもっと楽しいことを始めましょうよ。それは不謹慎なことなんかじゃないと思いますよ。
 僕たちもいろんな不安をかかえているわけだけど、早く元気にならないと!
 それが復興の一歩だと思っています。