プロフェット5のモノフォニックバージョンです。moog minimoogやARP Odysseyと比べると中古市場での評価は低いのですが、この音を聴けば決してランクが低いとは思わないでしょう。はっきりいってこの機種は狙い目です。
オシレーターシンクやレゾナンスもよくきくし、フィルターもプロフェットばりです。フィルターの出力やVCO-BでVCO-Aをモジュレーションしたりできますし、とにかくモジュレーション系が充実していることはOdyssey的で、作れる音の幅はかなり広いといえます。
最大2パターン・40ノートのシーケンサーも内蔵されていて、ベース音も低い方までしっかりと出ています。出音のヌケ、太さは市場の評価価格よりもワンランク上の感じがします。デザインもイケてますしね。重量も軽いです。
オシレーターのピッチはProphet5と同じく可変つまみになっているので、チューナーは必須です。オクターブの切り替えも付いているのでそんなに使いにくくはないでしょう。2VCOタイプでオシレーターBはLFOに切り替えることもできるので、その場合は1VCO、2LFOの構成になります。オシレーターBには三角波が付いていますが、ベースを作るときにはこれを混ぜるといいローが出ます。外部から入力したCV/GATEはフロントパネルのスイッチでON/OFFできるので、ライブ等で曲ごとに手弾きとシーケンスが混在する場合にも容易に対応できます。アルペジエイターも内蔵されています。
内蔵シーケンサーには2つのバンクがあり、外部からパルス・クロックを受けて同期も可能ですが、あまり実用的とは言えません。通常はテンポを内蔵のLFOで決定するようにできています。なお、内蔵メモリを増やす改造キットもあるようですが現在ではほぼお目にかかりません。
フィルターのカットオフ、エンベロープのつまみの位置と実際の効果については他のシンセサイザーにはない独特のクセがありますが、それがかえって個性になっていると思います。ADSRのアタック・タイムなどはかなりノブを回さないとゆっくりにはなってくれません。でもこれくらいのほうが微調整はしやすいですがタイムの視認性には慣れが必要です。
最後に欠点ですが本体の電源が入っているかどうかをフロントパネル確認するには鍵盤を押してGATEランプが光るかどうかでしか確認できません。LFOにもランプが付いていないのでしょうがないですね。
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