PPG |
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初期のPPGはいくつかのモジュール型シンセサイザーを製作した後、コンピューターを導入した本格的なデジタル・シンセサイザーの開発にかかります。1980年前後といえばまだデジタル方式のシンセサイザーは殆ど開発されていませんでしたが、340/380はまさにそんな中で誕生した製品でした。 機能については詳細は知られていませんが、インターネットなどで調べたところによりますと、現在でも中古で入手できるWAVE 2.2などと仕様的には似ているようです。ただユニットはコンピューター(VDU)にプロセッサー、ジェネレーター、イベント・ジェネレーター、そしてタッチセンス付き鍵盤という構成になっています。 この340/380を使った彼のサウンドは彼のファーストアルバムである『光と物体 (Wireless)』に収録されています。中でも収録曲"Windpower"のベース音で特徴的な340/380のサウンドが聞けます(WAVEとは違うけれども明らかにウェーブテーブルの音)。なお、このアルバムには矢野顕子さんや現ミュート・レコーズのオーナーのダニエル・ミラー氏も参加しています。本当にすばらしい完成度の高いアルバムです。 トーマス・ドルビーが「ヘンリー」というあだ名で呼んでいた340/380は彼の初期のサウンドにはなくてはならない楽器だったわけですが、1984年にエレベーターから落下する事故に見舞われてしまい、残念ながら彼がそのサウンドを奏でることは二度とできなくなってしまいました。 |