EDP
WASP

中古の相場 16万円前後
発売年 1978
発音ボイス数 モノフォニック
I/F WASP専用
レア度 ★★★
ビギナー向き ★★★★

info(at)proun.net

1978年に発表されたイギリスEDP (Electronic Dream Plant)社のWASPは廉価版ポータブルシンセであったにもかかわらず、その出音のすばらしさが近年でも人気があります(いい意味で?品のないエグい音がします)。特にエレクトロニカ系の人がこぞってこれを探しています。

 実物を見ると思っていたより大きく感じましたが、ノートPCよりちょっと大きいかなと言うくらいのサイズ。SH101よりちょっと小さいです。

鍵盤はプリント鍵盤で動きません。タッチセンシティブになっていてベロシティに対応しているほか、フィルターも切り替えできます。

外部シーケンサーによるコントロールは7pin DIN端子のWASP専用のコントロール端子を使います(MIDIではない独自規格でMIDIと互換性はありません)。これに対応しているMIDI to Wasp機能を持っているコンバーターはKenton社の インターフェイスくらいしか見当たりません。

オシレーターは2DCOタイプで、オクターブの切り替え(FT=Feet)、ノコギリ波、パルス波の切り替えで、オシレーター1のみパルス幅の調整が可能なのと、オシレーター2だけピッチ調整ができます(デチューン、5度などにトランスポーズさせてハモらせるときなどに使用)。波形選択のところに"OFF"があるのが珍しいですね。ピッチベンドとグライドのつまみもあります。

LFOが一つあり、サイン波/上りノコギリ波/下りノコギリ波/矩形波/ランダムの切り替えとスピード調整ができます。LFOはピッチとフィルターに使えます。

ノイズジェネレーターも装備。

フィルターがなんといってもこのシンセの特徴を表していて、ローパス/バンドパス/ハイパスの3種類の切り替えにレゾナンス(Q)が付いています。ローパスとハイパスは-12dB/OCTタイプ、バンドパスは-6dB/OCTです。

エンベロープは2つあって、ADSタイプ。Sustainのツマミは左に回しきるとスイッチが入ってエンベロープのリピート・モードに入ります。これがエレクトロニカ的なんでしょうかね。

電源は単2乾電池6本です。左上に小さなスピーカーが付いていて、ラインじゃなくてここにマイクを立てて録音するのもいいもんです。

googleで検索するとここが一番アタマに出てくるので、もう少しこのシンセのことについて正確に追記しておこうと思いました。