うるわしの奈良

今年一発目の書き込みですが、いったいどれだけ時間たってんだよ、という話。
日常の細かい小ネタにかんしてはFacebookでおっぱじめてますのでそちらを見ていただくとして、ここのブログではあえて込み入った自分の考えや人を選ぶ情報を書かせていただきたいと思います。皆さんよろしくお願いします。
おかげさまで仕事に関してはどうにかやれています。忙しい割には稼いでいないのですが、仕事の内容は素晴らしく興味深いアーティストさんたちとばかり仕事ができていますのでそこはとても幸せだなと思ってます。これからゴールデン・ウィークぐらいまではかなりハードな仕事になると思うのですが、しっかり頑張って行きたいと思います。
おそらく今年か来年にはスタジオのPro ToolsもHDXにしなければならないでしょうね。周辺機器やシンセサイザーも強化したいと思ってますが、いやー音楽ってのは何かとお金がかかるものですよ。今年は去年にもまして環境が変化していくと思います。
長期的なヴィジョンというのも経営者として必要だとは思いますが、僕はまず実現可能かどうかは別として、こうなればいいなという大きな枠組を未来のために持っています。
それは「ビジネスの拠点は東京、プライベートの拠点は関西」というものです。そもそも僕は大阪生まれで両親も大阪に住んでいます。人生の半分を東京で過ごしてきましたが、年に一度は大阪へ帰っています。だから大阪に帰るのか、というと実はそうではないんですよ。大阪はいい街だと今でも思いますけど、故郷をあとにして東京で頑張っている人たちが普通に思う「郷愁」みたいなものは実は僕には全然ありません。
大阪に帰っても東京と周囲はそんなには変わりませんし、なにかが良くなるというわけでもないんです。違うのは「人」だけですね。大阪人の人懐っこさはものすごいものがありますけど、異質なものを受け入れていく東京のような土壌はありません。見ず知らずの他人に対する親近感は半端ありませんが、近しい人の行動に対しては干渉してきます。一長一短なのです。
僕はいずれ奈良に自宅を持てたらいいなと思っています。
奈良でも比較的市内に近くで便利だが、ちょっと離れると、のどかで歩いて天平文化(寺とか)に触れられるような場所が理想で、そういう場所で休日をすごしつつ、仕事は東京に出てきてやる、という形にしたいのです。
交通や通信のインフラが今後もどんどん発展してくるでしょうし、交通費はかかりますができるんじゃないかなと思っていて、それができるような環境を今一生懸命構築しようとしているわけです。たぶんそれをやるためには東京で誰かにビジネスをサポートしてもらう必要もあるでしょうし、難しいことはたくさんあると思いますけどね。理想です。
仏教美術とか歴史、特に天平文化に興味を持ち始めたのは今に始まった話ではありませんが、これは世界に誇れる文化なんじゃないかと思っています。僕の中では「最強」です。そういうものに囲まれながら音楽を作って老後を楽しみたいって願望が強いんです。それが奈良に住もうとしている理由です。実現するのはまだまだ先の話になると思いますが、そういう夢は持ちたいですね。
寺とかだったら京都とかいいんじゃないかと思うでしょうけど、そう、京都はとても良い所で僕も大好きです。だけど京都はやはり京都人のものってかんじがするし、奈良に比べると歴史がもう少し浅いので華やかですよね。平安・鎌倉から幕末までってかんじで。旅行気分であちこち素晴らしい場所を訪れるのは大好きですが、住もうとは思いません(夏暑くて冬寒いというのは両者に共通してますけど)。
奈良は古墳時代から飛鳥・天平ってかんじで、歴史が古いのでとにかく枯れています。よくわかってないので京都よりも神秘的な感じがありますよね。最近テレビで二上山のふもとにある當麻寺の観光CMが流れてますが、寺の紹介自体がミステリータッチになってますけど、まあそういう要素はあるかと思います。
日本書紀や古事記日本の古い歴史書はほとんどが8世紀初頭の奈良で制作されてますし、神話と実際の遺物や土地がリンクしていることもめずらしくないです。ヤマトタケルは伊勢で戦士したあと白鳥になって大阪の住吉まで飛んで帰るのですが、途中僕の実家のある方面に立ち寄るんですよ。なんでかは知らないんですけど。僕の実家は奈良ではないんですがやや奈良よりにあって、物部氏とゆかりのある土地です。聖徳太子が物部守屋を征伐したときに建てた寺とかがあります。ヤマトタケルが実在したのかとか白鳥になって飛んだのかとか突っ込みどころはたくさんありますが、いろんなところで実際にそうやって神話と土地がリンクしているわけです。そういう古い歴史に興味があると奈良の近くに住むのはとても楽しいと思いますよ。
 奈良に住んだら東京に電車でいくには京都までJRで出て新幹線ってかんじですかね。時間は大阪に帰るより若干かかるかも。でも東大寺まで歩いていけるようなところに家があるといいなあ。法華堂の不空絹索観音とか簡単に見に行けたら最高です。それでまた東京でレコーディング。はぁそうなればいいのに。

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シンセ今と昔 シンセの歴史を紹介する連載

Red Bull Music Academyのサイトに僕がシンセの記事を連載しています。
当初は3連載で終了するはずでしたが、思いの外好評ということで、第4弾も書かせていただきました。第4弾はサンプラーの歴史です。もし興味があったら読んでみてください。結構マニアックな話かもしれませんが。

シンセ今と昔: 60年代〜70年代のアナログシンセと音楽

シンセ今と昔 : 80年代前半、デジタル、リズムマシン、そしてMIDIの誕生

シンセ今と昔 : 80年代後半〜現代、デジタル・モデリング〜アナログの復活

シンセ今と昔 : 音を記録するメディア

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情弱は不幸か幸福か。

「情報弱者」という言葉はここ数年、ネットでよく聞かれる言葉になった。今では「情弱」と略されることも多くなったけど、テレビや新聞ではあまり使われない。ちょっと人を見下した差別用語的な見方もあるかもしれない。

そもそも情報弱者というのは、世の中の情報をあまり多く持っていない人、いいかれば情報を日常会話やテレビからしか得ていない人のことをいう。最近ではスマホでネットニュースなどをみられるようになった人が増えたことでより多くの情報をインターネットから得ている人も多く、情報弱者と呼ばれるほど情弱な人は少なくなったかもしれないが、実はインターネットの人口普及率79.1%とという数字からはまったく見えてこない情報弱者の数が存在しているのだろう。
インターネットをやっているからといって情報をふんだんに入手できているとは限らない。テレビと違ってインターネットは自分から情報を取りに行かなければ何も得られないメディアだからだ。インターネット・ユーザーが誰しも積極的に情報収集にいそしんでいるとは限らない。

例えばネットニュースは新聞よりは多少情報量が多く、例えばルー・リードが死んだことなどは一般紙が大きく取り上げることはないが、ネットならかなり目立つニュースとして取り上げている。紙面の制限がない上、新聞よりもユーザーが自由に取捨選択できるように構造が成り立っているから圧倒的に取り扱うネタが増えているのだ。正直、今は紙の新聞を取る意味なんて近所のスーパーの安売り情報を手に入れる以外はほとんどないと僕自身は思っている。電車の中で新聞を読む人も随分と減った。

とはいえ新聞や週刊誌を買う人はまだまだ多い。理由は幾つもあるだろうけど、インターネットに情報を頼っていない人はまだまだ世の中には多いのだと思う。それにインターネットは余計な情報が多く、情報が自分で選べない、しかも信用に値しないと思っている人もいるかもしれない。新聞のほうが正確な情報が得られると思っている人もいる。
新聞好きの人を否定するつもりは毛頭ないけど、世の中的にはそういう考え方こそ情報弱者の証だとしてバッシングされていることも事実だ。

インターネットの普及によって情報が増えたことは、単純に人々の情報量が増えただけでなく、既存の情報メディアの欠点に気づくきっかけにもなった。テレビや新聞がいかに偏った情報を僕達に与えてきたか、最近はこのことに多くの人が気づき始めた。当然のことながら、テレビや新聞は自分自身を批判することはない。広告を収入源としている以上はスポンサーの悪口を言うわけにもいかない。そんなのはみんなわかっていたけど、より正確な情報がインターネットに流れるようになって既存メディアの思惑が浮き彫りになってきた。
政治もしかり、殺人事件もしかり、原発問題もしかり、既存メディアが自分たちの都合のいい用に情報を取捨選択していることはインターネットから得た情報との比較によって露呈してしまった。
凶悪な事件などでも場合によってはテレビで報じられている内容とインターネットでユーザーが集めた情報とがまるで違う様相になっていることもめずらしくなくなってきた。テレビしか見ていない人とインターネットで深く掘り下げている人とでは真逆の情報を得ている、ということもありうるのが現状だ。テレビでは人権問題や民族差別などに配慮するための制限も当然あるけど、インターネットではおかまいなしに情報がろ過されることなくそのままの状態で垂れ流されている。
これを良くないと思う人も当然いるだろう。問題も確かにある。しかし自分自身に情報を正しく得る能力があれば、正確な情報の判断はむしろテレビや新聞よりインターネットのほうが有効なのではないかと思う。

この考えと全く逆な見方があっても不思議じゃないけど、トータルで見てインターネットというメディアは驚くほど影響力を増している。

テレビは特にインターネット、特にYouTubeに客を取られた。最近はYouTubeで番組を作っている制作組織もふえて、ヘタなテレビ番組より面白いプログラムが無料で配信されている。逆にテレビがYouTubeからネタを拾ってきてテレビで紹介しているようなケースもあって、さすがにそれは情けない思いがする。テレビは今、自分たちの役割を見直す大きな岐路に立たされている。テレビ自体は何も悪くないし、優れたメディアだと思っているけど、今は視聴者を満足させるような番組があまり作れていないのは、カネがないせいじゃなくて間違った方向にテレビメディアが進んできてしまったからだと思う。「テレビなんて情弱が見るもの」という批判的な意見は、今はあまりにもひどい言い方だとは思うけど、本当にそうなりかねない時がこのままでは来るかもしれない。

一方で思っているのは「情報はありすぎても人間は幸福にはなれない」ということだ。たしかに世間に無関心だというのは人間として無責任だと思う。環境問題やエネルギー問題、経済問題など人間は共有しなければならない問題点をたくさんかかえていて、それに対して無関心でいられるのは他力本願以外の何物でもない。そういう意味で情報には耳を傾けるべきだと思う。
だけど人間には知らなくていい情報がある。この世の中は真実を知るとがっかりしてしまうことや落ち込んでしまいそうになることが山積している。真実を知れば知るほどノーフューチャーなのだ。具体的な例を挙げるとまた知らなくていいことを知ってしまうことになるので言わないけど、世の中はホント大変なことになっている。ただ、知るべきことと知らなくていいことの境界線も結構ビミョーなところがあるからやっかいだ。頭のなかをいつもお花畑みたいにしておきたい人はインターネットなんかに手を染めない方がいいだろう。インターネットは便利で楽しいメディアだけど、決して人間を幸せにしてくれるものじゃない。

世の中がこうなってしまった以上「情報格差」は計り知れないほど巨大なものになっている。インターネットには目もくれず、今までどおりの生活をしている人と、インターネットにどっぷり浸かった人の持つ情報量では雲泥の差が付いている。だけど情報弱者が損をするばかりじゃないことは間違いない。情報を持っているから幸せになれるわけじゃない。情報弱者は見下されるべきじゃないと思う。

それでもインターネットに僕がどっぷりと浸かっているのは、貪欲な好奇心に負けてしまったからだ。不幸になろうがどうなろうが、知りたいことがたくさんある以上、インターネットから逃れることはできそうもない。「インターネット中毒」まではいっていないと自分では思っているけど(何日も見ない時もあるし)、インターネットもテレビも見ないなんて人からしたら異常な生活かもね。何事もほどほどに。

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iPhone 5cをスタジオで使うとスピーカーからノイズが出る

うちはauを使っているのですが、確実に出るので広く問いかけて情報を集めようと思います。 原因はある程度わかっていて、LTEを使うとスタジオのモニタースピーカー(うちの場合Fostex NF-1A)から「ギギギ、ガガー」と音が出ます。音の出るタイミングはLTE回線でメールを送受信した時や通話するとき、かかってきた時、など。この現象は3Gでは出ません。 現状として、スタジオ内ではLTEを切ることで問題を回避してますが、LTEより3Gの電波が弱いため、なんとかならないかなと思ってます。ちなみにNS-10M Studio+AMCRON DC300Aの組み合わせからはノイズは出ません。パワードのNF-1Aの時のみです。電磁波のようなものとアンプの回路が干渉しているようです。ラインケーブルを外してもノイズは出るので、ケーブルで拾っているわけではないことは判明しています。 良い知恵をお持ちの方がいらっしゃったらぜひ教えて下さい。   参考URL:

「Xperia VL SOL21」のLTEがスピーカーノイズを発生させているっぽいです http://blog.livedoor.jp/yoblo/archives/19643134.html

LTE static hiss buzz sound(英語) http://forums.macrumors.com/showthread.php?t=1488391

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モニタースピーカーの話

うちのスタジオのメイン・スピーカーは長年定番だったYamaha NS-10M STUDIO。これをCROWN DC300Aで鳴らしている。
アンプのボリュームはプロに改造してもらってバイパスするようにしてあるんだけど、通常モニターコントローラーでボリュームは調整してしまうのでこれで問題ない。古いアンプなので左右に独立したボリュームが付いているのも難点だし、ぴったりとバランスをあわせるにはこのほうが都合がいい。
長年アンプから出るハムノイズが気になっていたけど、電源のアースを浮かせたら普通に直ってしまった。もっと気づけば良かった。

NS-10Mについてはよく低音が出ないと言われていて、それがいやで敬遠している人も多いんだけど、慣れると不思議なものでこれが良かったりする。EQでいじればわかるけど35Hzあたりの低い音もすんなりと再生されている。決して切れているわけじゃなくてなだらかに下がっているだけなので、そのあたりが足りないとか多すぎるとかもNS-10Mで判断できる。ただローが出るスピーカーだとやっぱり低域の量感が全然違うので、確認のために別のスピーカーでも時々確認するけど、するとまた耳がリフレッシュされてNS-10Mで再生されるローの感じがつかみやすくなったりする。

どんな環境で聴いてもバランスを崩さない音というのが一番いいと僕は思っているので、ヘッドホンやラジカセなんかでもチェックするんだけどそろそろもっと小さなスピーカーでも聴いてみたいと思っていろいろ物色している。ただ、バランスのいい音というのはNS-10Mで聴いたときにすごくいい感じで聞こえる。これは不思議。ジェネレックとかKRKとかみんながよく使っているものも音自体は大好きなんだけど、結構だまされることが多くて、あれでミックスするとよそで聴いたときにイメージが違いすぎるから個人的にはあまり使わない。あいつらはすごく音のいいスピーカーで、ほんとすごいと思うんだけど僕の耳にはオーバースペックだ。実際よりいい音で鳴っている感じがする。馴れればまたあれはあれで仕事出来るようになるんだとは思う。ADAMとかも気になってるよ。

NS-10Mはほどよく地味で、いい音にしないといい音で聞こえてこない。ここが僕の好きなところ。しかもDC-300Aの相性がすごくいい。この組み合わせを最初に発見した人は本当に偉いと思う。先人の知恵だ。先日お客さんがDC300を持ち込んだんだけど、出てくるヒスノイズも音も結構違ってた。それもすごくよかったけど、個体差もあるかもしれない。結局は馴れの問題。
スピーカーケーブルも高いやつ、定番のやつ、いろいろ試した結果、ヴィンテージのWEのやつになった。多分60年代くらいのやつだと思うけど、細いわりにすごくバランスがよくて嘘みたいに音のつながりが最高。先入観がある人ほどこのケーブルのことを疑っている人もいるみたいだけど、僕はこれを耳だけで判断して決めた。なんでこんなに古くて細いケーブルがいい音がするのかは僕にもわからないけど、いい音なんだからこれいいよ、ってな感じで使ってる。ヴィンテージだから使ってますとか良いって言われているから使ってます、みたいなのは一番大嫌いなので、そういうのは信じてない。ただ、定番のものには良いものがあるのも確かだと思う。
プラグはオーディオテクニカのバナナプラグにしてあるけど、いいものがあったら他も試してみたい。

DC300Aに変えてから、まずこの音の良さにほれぼれした。76年くらいに作られた製品なんだけど、今でも最高の音を出している。当時60万円以上したんだもんね。いいはずだ。オーバーホールしてからさらに良くなった。
アンプに至るまでのケーブルは最初はBELDEN 8412を使っていた。これは僕のお気に入りのケーブルで、これもいろいろ試した結果。オーバーホールから戻ってきたらちょっと音の感じが良くなったんだけどちょっと音が変わった感じもあって、BELDEN 88760に変えた。これは見た目は違うんだけど8412とわりと傾向は似ていて、さらにシャキっとタイトになる感じも少しある。こっちのほうが今はよくなってこれを使っている。プラグはスイッチクラフトにした。スイッチクラフトがいいと言われている理由が最近ようやくわかってきた。プラグは結構音を変えてしまう要素なんだと思う。先日トモカのプラグに変えたらすごく明るくなった。それはそれでよかったけど、スイッチクラフトの方がナチュラルな感じがしたなあ。ハンダもそのうち凝ってみたいけど。今は普通に国産ものを使っている。
そう、88760はバランスで信号を転送しているんだけど、DC300Aの入力はアンバランス。最初は単純にコネクタで変換してやってみたりもしたけど、TASCAM LA40 MKIIで変換してみたら意外とよかった。たいして高くもない装置なんだけど、こんなものにモニターアウトを突っ込んでもすごくいい音で変換されるのには驚いた。優秀だね! これでいこう、と思った。左右のバランスの調整も簡単にできるし最高。アンプの直前までバランス送りになっているから、ケーブルの色があんまり付いていないのかもしれない。勝手な予想だけど。

スピーカースタンドはそんなに高くないやつを使っていて、インシュレーターも使ってない。インシュレーターは良いときもあるけど悪いときもある。とりあえずみたいな感じでインシュレーターを使うと案外良くないこともあるから僕はあまり信じてない。うちの環境ではなしのほうがいいと判断してなしにしている。ありも試した結果。10円玉みたいに薄いインシュレーターは好き。何万円もださなくてもそこら辺にあるもので効果的なインシュレーターになるものがあるかも。こういうのは値段じゃないと思う。
それよりもスピーカーの上にウェイトを乗っけてエンクロージャー自体を固定してやるほうがいい結果が出ることが多いので今はそうしてます。振動でずれないようにゴムを付けたウェイトを上に乗っけて。ただこれを頭ごなしに否定する人もいる。そんなの良くなるはずがないと。信じる信じないはアナタ次第ってとこかな。とりあえずみんなには聞いて判断して欲しい。何が正しいってのはないけど、先入観はたいてい不利な方向に働くなら無心でやってください。以上。

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Czecho No Public “Festival”

6/26発売の3rdシングル、なんか品薄みたいで、すごく売れているみたいですよ。
よかったです。これレコーディング、ミックスとも僕がやらせてもらってます。
(シンセの音は僕もメンバーと作ってますよ)
今後どんどん人気が出てきて、そのうちみんな知ってるみたいなバンドになるんじゃないかと勝手に思ってますが、
いやまじでそれくらいのポテンシャルを持っているってことは彼らと一緒に仕事させてもらって
わかりました。ナイスガイばっかりで楽しいセッションでしたよ。
スタッフの気合いの入り方も半端じゃなくなってきました。この勢いで行きましょう!

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DDPファイルからToastでオーディオCDが焼けるイメージファイルを作る【Mac編】

DDPをオーディオCDにして再生する方法は、これを偶然見た業界関係者からお褒めの言葉をいただきましたが、それなりに役に立ったのかなと感じてます。

ということで今度はDDPをToastで焼けるイメージファイルにする方法です。これはマスタリングずみのデータからクライアントが自分でCDRを焼いてサンプルを作りたいのだけれども、Toastで焼けないのかというリクエストからいろいろ試行錯誤してたどり着いたやり方で、こういうニーズがあるかどうかわかりませんがご紹介したいと思います。

たぶんほとんどの方はいったん焼いたCDRをマスターにして複製をToastで作っている、というパターンが多いかもしれません。もしくは冒頭のリンクにもありますとおり、DDPファイルを直接XLDでCDRに焼く方法がありますが、XLDはToastのように枚数を指定して複数枚を連続焼きする機能がありませんので、エンジニアでない方が作業するならToastのほうが楽ちんでしょう。それにCDRをマスターにしなくてすむので音質もよくなります。ここがキモですね。

ポイントはSDIIファイルにすること

DDPファイルをToastのイメージファイルにするには、まず現行バージョンのToast(10または11)がオーディオCDのイメージファイルとしているsd2fという拡張子を持ったSDII(Sound Designer 2)形式のファイルに変換する必要があります。10以前のバージョンではtoastという拡張子のイメージファイルになっていましたが、逆に現行バージョンでは扱えなくなっているようです。逆に言えば9以下のバージョンではこの方法は通用しないと思いますので要注意です(間違っていたらどなたかご指摘を!)。
実はこれもXLDを使います。

まずXLDでSDII形式のファイルを書き出させるには特別な拡張ファイルが必要です。オフィシャルサイトに行って、「Sd2f 出力プラグイン」というのをダウンロードしてください。 これをユーザーフォルダ内の~/Library/Application Support/XLD/PlugInsというディレクトリに入れます。それからXLDを立ち上げて下さい。

(↑最新バージョンでは標準でSDIIがサポートされました)

環境設定の「一般」タブで「出力フォーマット」からSound Designer IIが選べるようになっていると思いますので、これを選択。

 

 

XLDのSD2書き出し これで環境設定を閉じて、「開く」を選び、DDPデータの中からDDPMSというファイルを選択します。

今度はこんな画面が出てきます。

XLD画面左上から「一つのファイル(+cue)として保存)を選択します。これで「変換する」を押してください。
特別な設定をしていない限り、DDPMSと同じ場所に書き出された.cueファイルと.sd2fファイルの2つができていると思います。

で、cueのほうは捨てます。sd2fのほうだけToastで開いてみてください。お望みの結果が得られていると思います。

いろいろ試したわけではないので結果についての保証はありませんが、プリギャップとかも一応ちゃんと反映されているようです。

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真空管初心者

ついこないだから真空管のことをいろいろ調べ始めたら結構はまってきました。
それまで、あまり深入りする機会がないまま来ていたんですが、スタジオの機材が一時期不調なのをきっかけにいろいろ出てくる、深いい話が。
ところが日本語サイトで真空管の情報を扱っているサイトって本当に少ないんですよ。僕もシンセのサイトやってますからここはひとつ大きな態度で言わせてもらいたいんですが、日本では情報を持ってる人が赤の他人に情報をシェアするっていう考え方を面倒くさがる人が多すぎます。
確かにシェアしたところで、自分には何もメリットはないですよ。だけど誰かが一生懸命さがしていた情報かもしれないじゃないですか。誰かの役に立ってるならそれで良かったと思えたら僕はそれで十分やる意味ありますけどね。
そういう僕もインターネットから多大な恩恵を受けてますから恩返しですよ。情報とフェアに付き合えるし。
このままでいくと自分が真空管のデータベースとか数年後に作りそうな勢いです。誰か頑張って下さい!

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ARTURIA MINIBRUTE

皆さんこんにちは。ここでは10月15日発売のサウンド&レコーディング・マガジン2012年11月号に掲載しているARTURIA MINIBRUTEで僕がデモンストレーションを披露させてもらったので、誌面では取り上げなかったもう少しマニアックな補足的説明を加えたいと思います。

正直なところソフトシンセのメーカーが作ったハードシンセなんてどうなの? という先入観もちょっとあったんですが、これがいざ触ってみるとこれがすごく良かったわけですよ。端的に言うと、モジュラーシンセのような音がするミニシンセって感じです。6万ちょっとで買えるようなんですが、最初に入ってきた在庫は全部すぐにはけちゃったくらい大人気で、すごく売れているらしいです。
DSI MophoとかMONO lancetDoepfer Dark Energyあたりが競合ってことになると思うんですが、僕はこの3つも大好きで、特にMONO lancetはヴィンテージっぽいところもあるしよかったんですけど、MINIBRUTEは全然違うアプローチで攻めてます。しかもコストパフォーマンスがはんぱないですし、Mophoみたいに作った音をメモリできる機能が必要なければこれはとてもいいです。

1VCO+サブオシレーターという構成のシンセというのは往々にしてシンプルな音しか出ないもので、わりと敬遠している人もいるかもしれませんね。MINIBRUTEはオシレーターの段階でさまざまな倍音のコントロールが出来るパラメーターを用意することによって2VCOなみの分厚さを実現していて、ちょっと今までの1VCOシンセの概念を覆している感じです。1VCOでも物足りなさを感じません。ただ2VCOは2VCOにしかできないこともあるので同じにはならないんですが、この1VCO感はかなりイケているんじゃないでしょうか。

フィルターもいいですよ。詳細は記事を見て欲しいんですが、キレのいいかんじで、アナログらしいかんじがします。ヴィンテージっぽくはないんですが、非常にモダンなサウンドです。かっこいいです。ハイパスとかのききも音楽的です。さすがIRCAMを生んだフランスの感覚というか、変態っぽい感じがあって、ここはアメリカ人の感覚をふんだんに盛り込んだデイブ・スミスのシンセなんかと比べると開放感のベクトルがずいぶん違いますよ。

BruteFactorはKORG MS-20でよくやる、ヘッドホン端子から取り出した音でVCOをモジュレートするテクニックと同じ事をやっているみたいですね。ディストーションのようなきつめの倍音が生まれます。これがあることでこのシンセがとてもアグレッシヴなサウンドを出すシンセだという印象が強く残りますね。ほんわかした音色より、ギラギラした音のほうが面白いです。こういう音はモジュラー・シンセなんかでは作りやすいですが、コンパクトなシンセでは実現できる機種が殆どないので、このMinibruteの個性になっていると思います。

全体的なSNもよくて、音源部分はフルアナログのわりにクリーンな印象があります。どこにも古くささがなく、あいまいな部分がありません。

デモ曲についてですが、今回はリズム以外は全部Minibruteで作って欲しいという編集部さんからのリクエストがあったので、そういう条件で頑張りました。ポリシンセじゃないので、コードで考える曲はちょっとやめようとしたことと、2分くらいの短い曲の中で誌面で説明を入れた機能をひととおり確認できるようにしたかったので、こういう感じになっています。ただありきたりのテクノとかにするのはちょっと嫌だったので、普通じゃない感じにしようと。そしてすこしだけ80s風味は入れてダサかっこいい曲にしたらこんなかんじになっちゃったんです。だから何風みたいな感じはないと思います。しいていうならキャバレー・ヴォルテールみたいなオルタナティブ・ファンクなのかな?

ベースは2つの音色が絡み合ってフレーズを作っていて、片方の音色だけしょっちゅう動いている感じになっているので、それで不思議な感じが出てます。時々わざと調性から外れた音を入れるのは僕は大好きなんだけど、それを多用してます。
うわものは思いつくままに乗せていったのでそんなに深くは考えてないんですが、 音色はそれなりに吟味して作りにくそうな音をわざわざ選びました。シーケンサーで鳴らしながら鍵盤を押してベロシティでフィルタ動かしたり。
同じシンセ一台でやるとどうしても同じようなキャラクタになりがちなので結構難しいんですけど、あまりダークな曲を作るのも読者の皆さんにどうかなと思ったので、明るい感じにしちゃいましたがどうでしょうねえ? コメント欄あけときますからなんか感想とか質問とかあったらぜひ書き込んでください。

ちょっと思いついたことをばらばらに書いたので文章にまとまりがないですが、また時間があったら文章を更新します!
あ、あと僕が関わっている9dwの音源もsoundcloudで公開しているものがありますからよかったら聴いてくださいね。

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